2017年08月18日 (金) 21:30:00

投打に活躍の先発秋山投手が10勝目を上げ中日を撃破!

  RHE
阪  神300012400 10130
中  日000001102 480


先発秋山投手が投打に活躍で中日を撃破でした。さすがに、このクラスになると実力差を見せつけた形かもしれません。
スタメン復帰の糸井選手が快調にすっ飛ばしましたし、若手の北条選手や大山選手にもホームランが出て、中日相手に快勝でした。福留選手を休ませつつ、勝ちパターンのリリーフ陣も温存し、打線がここまで得点するといろいろといいことがありそうです。

消化試合ながら青柳投手に期待して、
がんばれタイガース!
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2017年08月17日 (木) 22:15:00

広島との3連戦はホームゲームながら3タテを免れるのが精一杯!

  RHE
広  島100003000 480
阪  神002020001x 590


photo


広島相手に3タテを免れるのが精一杯でした。実力の差を見せつけられた気がします。
先発岩田投手はそれほど悪くなかったんですが、初戦2戦目と同じでやっぱり初回に失点します。桑原投手も広島にはもはや通用せず同点に追いつかれます。最後は何とかサヨナラで勝ちを拾ったものの、実力の差が大きいんでしょうね。現在の順位表通りなのでしょう。まあ、リーグ優勝はもはや目標にはなりませんから、当面の敵は横浜かもしれません。

明日先発の秋山投手の出来を確認しつつ、
がんばれタイガース!
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2017年08月16日 (水) 22:30:00

藤浪投手の復帰戦を飾れず広島のマジックは着実に減少!

  RHE
広  島102000200 5100
阪  神000002010 390


藤浪投手の復帰も甲斐なく広島に敗戦して、マジックが着実に減っていきました。
藤浪投手は初回に失点し、その後も不安定な内容でしたが、何とか5回途中まで3失点でしのぎました。デッドボールを出したので課題は残りましたが、昨年だか、一昨年だか、当時の黒田投手の藤浪投手のデッドボールへの対応の記憶があるだけに、大瀬良投手のスポーツマンシップ溢れた対応に感激してしまいました。甲子園ではないながらホームゲームで競った試合にもならずに連敗ですから、実力の差が大きいんでしょうね。現在の順位表通りなのでしょう。まあ、最終回の粘りが明日につながってほしい気がします。

ますます消化試合の色彩を強めつつも、
がんばれタイガース!
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2017年08月15日 (火) 21:45:00

広島にボロ負けしてマジック再点灯に貢献!

  RHE
広  島302600000 11130
阪  神200031000 6101


広島にボロ負けして、マジック再点灯でした。
やっぱり、オープン戦とかシーズン序盤は初物効果があったものの、現時点では小野投手は通用しないような気もします。序盤から失点を繰り返し、リリーフのメンデス投手も炎上し、試合は早々に壊れてしまい、打線は福留選手のホームランや梅野捕手の活躍などでそれなりに得点したものの、まったく及びませんでした。

明日は藤浪投手の復活を祈念して、
がんばれタイガース!
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2017年08月15日 (火) 19:14:00

ホントに梅雨は明けたのか?

今週に入っても、雨がちのお天気が続くようで、ホントに梅雨は明けたのか疑問に感じないでもありません。昨日は出勤したんですが、かなり電車は空いていました。今週は夏休みを取るサラリーマンも多そうな気がしますが、お天気が冴えません。
下の画像は日本気象協会のサイト「関東まだ続く曇雨天 晴天と暑さ戻る?」から引用しています。

photo


1993年夏のバブル経済崩壊後、日本経済が底割れした年の夏の雨っぽい天候になぞらえる向きもあるようなんですが、誠に残念ながら、私は1993年の夏は在チリ大使館で海外勤務の優雅な生活でしたので、その時の日本の天候はまったく不案内です。
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2017年08月14日 (月) 23:14:00

4-6月期GDP統計1次QEは内需主導で年率+4%の高い成長率を示す!

本日、内閣府から4~6月期のGDP統計1次QEが公表されています。季節調整済みの前期比成長率は+1.0%、年率では+4.0%を記録しました。潜在成長率を大きく超えて、消費などの内需が牽引する高成長といえます。まず、日経新聞のサイトから記事を引用すると以下の通りです。

4~6月期GDP、年率4.0%増 個人消費など内需がけん引
内閣府が14日発表した2017年4~6月期の国内総生産(GDP)速報値は、物価変動の影響を除く実質で前期比1.0%増、年率換算では4.0%増だった。プラスは6四半期連続。個人消費や設備投資など内需がけん引し、公共投資も大幅に伸びた。景気の原動力だった輸出はマイナスに転じたが補った。
QUICKが集計した民間予測の中央値は前期比0.6%増で、年率では2.4%増だった。生活実感に近い名目GDP成長率は前期比1.1%増、年率では4.6%増だった。名目は2四半期ぶりにプラスになった。
実質GDPの内訳は、内需が1.3%分の押し上げ効果、外需の寄与度は0.3%分のマイナスだった。項目別にみると、個人消費が0.9%増と、6四半期連続でプラスだった。
輸出は0.5%減と4四半期ぶりに減少した。輸入は1.4%増だった。国内需要が伸び、輸入量が増加した。
設備投資は2.4%増と、8四半期連続でプラスだった。生産活動が回復し、設備投資需要が高まった。住宅投資は1.5%増。公共投資は16年度第2次補正予算に盛り込んだ経済対策が寄与し、5.1%増だった。民間在庫の寄与度は0.0%のプラスだった。
総合的な物価の動きを示すGDPデフレーターは前年同期と比べてマイナス0.4%だった。輸入品目の動きを除いた国内需要デフレーターは0.4%のプラスだった。


ということで、いつもの通り、とても適確にいろんなことが取りまとめられた記事なんですが、次に、GDPコンポーネントごとの成長率や寄与度を表示したテーブルは以下の通りです。基本は、雇用者報酬を含めて季節調整済み実質系列の前期比をパーセント表示したものですが、表示の通り、名目GDPは実質ではなく名目ですし、GDPデフレータと内需デフレータだけは季節調整済み系列の前期比ではなく、伝統に従って季節調整していない原系列の前年同期比となっています。また、項目にアスタリスクを付して、数字がカッコに入っている民間在庫と内需寄与度・外需寄与度は前期比成長率に対する寄与度表示となっています。もちろん、計数には正確を期しているつもりですが、タイプミスもあり得ますので、データの完全性は無保証です。正確な計数は自己責任で最初にお示しした内閣府のリンク先からお願いします。

需要項目2016/4-62016/7-92016/10-122017/1-32017/4-6
国内総生産GDP+0.3+0.3+0.4+0.4+1.0
民間消費+0.1+0.4+0.1+0.4+0.9
民間住宅+3.2+2.8+0.3+0.9+1.5
民間設備+0.7+0.0+2.2+0.9+2.4
民間在庫 *(+0.3)(▲0.4)(▲0.2)(▲0.1)(+0.0)
公的需要▲1.2+0.0▲0.5+0.1+1.3
内需寄与度 *(+0.3)(▲0.1)(+0.1)(+0.2)(+1.3)
外需寄与度 *(+0.1)(+0.4)(+0.3)(+0.1)(▲0.3)
輸出▲0.9+2.1+3.1+1.9▲0.5
輸入▲1.2▲0.2+1.4+1.3+1.4
国内総所得 (GDI)+0.4+0.1+0.2▲0.0+1.1
国民総所得 (GNI)+0.1+0.0+0.1+0.2+1.1
名目GDP+0.0+0.1+0.5▲0.0+1.1
雇用者報酬 (実質)▲0.0+0.8▲0.3+0.3+0.7
GDPデフレータ+0.4▲0.1▲0.1▲0.8▲0.4
内需デフレータ▲0.7▲0.8▲0.3+0.0+0.4


上のテーブルに加えて、いつもの需要項目別の寄与度を示したグラフは以下の通りです。青い折れ線でプロットした季節調整済みの前期比成長率に対して積上げ棒グラフが需要項目別の寄与を示しており、左軸の単位はパーセントです。グラフの色分けは凡例の通りとなっていますが、本日発表された1~3月期の最新データでは、前期比成長率が5四半期連続でプラスを示し、特に直近の4~6月期は伸びが高く、黒い外需(純輸出)がマイナスであるものの、主要場内需項目である水色の設備投資と赤い消費がプラスの寄与を示しているのが見て取れます。

photo


持続可能性をどこまで考慮するかにもよりますが、エコノミストの目から見て、満点に近い結果だった気がします。6四半期連続のプラス成長もさることながら、今年2017年に入って、内需と外需の寄与度が逆転し、内需寄与度の方が大きくなりましたが、それでも、1~3月期ではまだ外需寄与度が+0.1%に対して、内需寄与度+0.2%だったのに対して、4~6月期には内需+1.3%、外需▲0.3%ですから、圧倒的に内需主導型の成長と考えるべきです。需要項目別に少し詳しく見ると、消費についてはエコカー減税や家電エコポイント制度などに加えて、消費増税前の駆け込みによる需要先食いの悪影響が緩和しつつあり、自律的な耐久消費財の買い替えサイクルと相まって、特に自動車が好調だった印象です。設備投資については世界経済の回復・拡大に支えられた輸出の増加と企業業績の改善が設備投資を後押しし、さらに、最近の人手不足も省力化や合理化投資の追い風となっています。在庫については寄与度ベースで、7~9月期▲0.4%、10~12月期▲0.2%、今年2017年1~3月期▲0.1%と3四半期連続でマイナスをつけた後、4~6月期には+0.0%ですから、ほぼ在庫調整は終了し、先行きは需要動向次第で意図的な在庫の積み増しに入る可能性もあります。ただし、消費については天候要因も無視できず、梅雨が明けてからの梅雨空の天候のように、決してサステイナブルとはいえません。設備投資についても企業サイドのマインドがどこまで維持されるかは未確定であり、そして、何よりも、年率+4%という潜在成長率をはるかに超えた高成長は持続性ないと考えるべきです。従って、そのうちに消費や設備投資の調整局面が入り踊り場を迎える可能性も否定できません。ただ、昨年年央までの外需依存の成長と違って、内需が成長を主導していますので、それなりの継続性が期待できます。為替ショックなどにも強いかもしれません。

photo


内需主導型成長のバックグラウンドには堅調な雇用があります。毎月勤労統計などを見ている限り、なかなか賃金が伸びないと懸念していたんですが、SNAベースの雇用者報酬はやや伸びを高めていることが確認されました。上のグラフの通りです。やや停滞を示していた雇用者報酬も4~6月期には大きく伸びを高めています。天候や野菜などの価格動向を背景に、消費者のマインドは徐々に上向いていますが、短期的には消費はマインドで支えられる面があるものの、より長い目で見て所得のサポートが必要なのはいうまでもありません。賃金が統計に表れる部分ではそれほど上昇していないにもかかわらず、雇用者報酬がそこそこの伸びを示しているのは、やはり、雇用者数の伸びが大きいからです。マクロの雇用者報酬の伸びは、雇用者数の伸びと雇用者1人当たり賃金の伸びの掛け算で決まります。人手不足の下で、女性や高齢者などの就業率が高まればマクロの所得も伸びを高めます。堅調なマインドと相まって消費を支えるひとつの大きな要因です。

最後に、私は内閣支持率と景気はかなりの程度に連動すると考えているエコノミストの1人なんですが、この4~6月期は近年になくとても景気がよかったにもかかわらず、内閣支持率が急落したり、東京都議選で与党が大きく議席を減らしたりと、景気と内閣支持率が逆方向に動いた気がします。
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2017年08月13日 (日) 21:15:00

ローテーションの谷間に筒香弾の連発を浴びて横浜にボロ負け!

  RHE
阪  神010000001 290
横  浜03030200x 8111


3タテならず横浜にボロ負けでした。
ローテーションの谷間と福留選手のお休みが重なり、しかも、筒香選手が特大のスコアボード直撃も含めてツーラン連発では、なすすべなく横浜に負けてしまいました。でも、この3連戦でクライマックス・シリーズ出場の当面の敵である横浜に2勝1敗と勝ち越したのは意義あることと思います。来週の広島戦は、せめて1勝が目標?

連日の消化試合ながら、
がんばれタイガース!
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2017年08月12日 (土) 13:26:00

今週の読書は話題の書を含めていろいろあって計7冊!

今週の読書は、経済書のほか、話題のビル・エモット『「西洋」の終わり』などの教養書、専門書も併せて、計7冊です。山の日の休日が私の読書を促進したとも思いませんが、ついつい読み過ぎてオーバーペースです。来週こそ強い決意を持ってペースダウンする予定です。それから、お盆休みには集英社から文庫本で出されていた江戸川乱歩の『明智小五郎事件簿』全12巻が完結しましたので読んでおきたいと予定しています。

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まず、池尾和人・幸田博人[編著]『日本経済再生 25年の計』(日本経済新聞出版社) です。慶応大学経済学部の看板教授陣とみずほ証券のエコノミストのコラボによる日本経済活性化への提言書です。冒頭の3章、金融政策、財政政策、債務問題を慶大グループが担当し、後の4章の意識改革、情報開示、エンゲージメント、イノベーションをみずほ証券のエコノミスト人が担当しています。タイムスパンの25年というのは、例のカーツワイルのシンギュラリティの2045年を意識したものではなく、高齢者が絶対数でピークに達する2040-45年くらいを念頭に、現時点から25年くらい、といった算定のようです。金融政策では、従来からの池尾教授の主張と同じで、日銀の金融緩和は潜在成長率を高めなかったので評価できない、という点に尽きます。そして、金融政策ながら章の後半は人口動態論を主体とする中期見通しに切り替わってしまいます。私くらいの頭の回転ではついて行けませんでした。財政政策についても土居教授の従来からの主張から大きく出ることないんですが、キャッシュフロー課税というテーマは斬新だった一方で、社会保障について高齢者への過度の優遇についてもう少し明らかにして欲しい気もします。債務問題については過剰債務が成長を阻害するという理論モデルの解説が中心となっていて、それはそれでとても私には興味深かったと受け止めています。ただ、直観的には過剰債務が長期停滞をもたらすというのは、そういったモデルを構築することは可能だろうとは理解しつつも、やや強引な立論かもしれないと感じてしまいました。後半4章については、よく判りません。ただ、日本居企業価値向上を阻害する何らかの構造的な要因があるとすれば、市場経済化で自立的にそれを取り除けないのはどうしてか、政府に勤務する官庁エコノミストとして、もう少していねいな方法論が欲しかった気がします。基本的に、資金調達に関するモディリアーニ=ミラー理論からの逸脱が生じているわけですし、証券会社や銀行はまさにそれをビジネス・チャンスにしているわけですから、基本となるモディリアーニ=ミラー理論に立ち返って、その基本モデルからの逸脱を論じて欲しい気がします。特に、モデル分析をていねいに展開している小林教授の章に続いての4章の後半部分ですから、やや気にかかってしまいました。

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次に、ビル・エモット『「西洋」の終わり』(日本経済新聞出版社) です。経済書っぽくないので2番手に配置しましたが、話題の書です。著者はながらく英国エコノミスト誌の編集長も務め、日本駐在もした知日派のジャーナリストであり、『日はまた沈む』で我が国のバブル経済崩壊を予言して当て、『日はまた昇る』我が国の復活を予言して大いに外したのは記憶の読者も少なくないことと思います。英語の原題は The Fate of the West であり、2016年の出版です。ということで、昨今のポピュリズムの台頭、特に、フランス人民戦線のルペン党首の人気だけでなく、エコくもUE離脱、いわゆるBREXITや米国大統領選でのトランプ大統領の当選などを背景に、移民排斥をはじめとする閉鎖的な政治経済の風潮を考慮し、リベラルな西洋の立場から世界の進むべき方向性を論じています。もちろん、西欧のほか米国や日本も本書でいうところの「西洋」のカテゴリーに入っています。自由と民主主義、さらに開放的な政策などを基調とする社会という意味なんでしょうから当然です。なお、ポピュリズム的な政治傾向と併せて、新自由主義的な経済政策の下での不平等の拡大や金融経済化の進展なども論じているんですが、特に、雇用についてはさらに規制緩和、わが国で称されているところの「岩盤規制」をさらに緩和する方向を示していたりして、やや疑問に感じないでもありません。さらに、私が疑問を強く感じているのは、特に大陸欧州で移民排斥をはじめとするポピュリズムの傾向が経済に先行き不透明感や、いわゆる長期停滞に起因している点を見逃しているような気がします。ただ、さまざまな経済の問題点を解決するのに成長を持って充てているのは当然としても、経済でないポピュリズムや移民排斥についても、国民の特に中間層といわれる中核をなす階層が、経済的に恵まれないことから、財政の社会保障を中心に大陸欧州で、いわゆる「国民」の枠を広げる移民受け入れに反対している点は明らかだと私は考えており、成長はかなり多くの現時点での政治経済社会の問題解決に資するんではないかと思います。もちろん、経済成長以外で西洋的な価値観を取り戻すのに有益・有効な手段についても本書では論じていますが、エコノミストの私にはやや専門外と受け止めています。私が従来から何度も繰り返している通り、現時点で、本書が言うところの「西洋」が世界的に覇権を握り、自由で平等な民主主義に基づく経済社会を実現しているのは、イングランドを起点とする産業革命に成功したからであり、ありていにいえば、その過去の遺産で現在まで食いつないでいると考えています。ですから、別の見方をすれば、その過去の遺産を食いつぶしつつあるともいえます。いずれにせよ、開かれた自由な民主主義、さらに、より平等な経済社会を基礎とする「西洋」の再構築のために、とても重厚な思考実験を展開している教養書といえます。

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次に、J.H.エリオット『歴史ができるまで』(岩波現代全書) です。著者は英国人のスペイン近世史の専門家です。私は数年前に、ひょっとしたら、本書の出版時かもしれませんが、BBCに著者が出演していたのを見かけたことがあります。当時でも80歳を超えていただろうと想像しますが、悪くいえば「痩せ衰えた老人」といった印象を受けました。英語の原題は History in the Making であり、2012年の出版です。ということで、著者が専門とするスペイン近世の歴史を題材に歴史学の方法論まで含めて議論を展開しています。なお、「近世」という用語は、決して日本に独特のモノで、単に江戸時代を指すだけでなく、封建制後期から産業革命までの期間を指す場合が多い気がします。英語では、"early modern"を当てます。著者自身は、いわゆるオーソドックスな歴史家であり、その対極、とまではいいませんが、マルクス主義的な歴史観を基本とした歴史家もいます。そして、マルクス主義の影響を強く感じさせるものの、少し距離を置いたフランスのアナール学派もあります。アナール学派の中心が『地中海』で有名なブローデルです。エリオット卿はブローデルとの交流も含めて、歴史に対する把握の方法を論じています。歴史の重ね合わせという言葉を著者は使っていますが、ある国あるいは地域のある時点だけを取り出しても、比較対象がなければ研究のしようがありません。そのため、世界横断的に同じ辞典の世界各国・各地域の比較対象を行うのが、少し違いますが、地理学に近く、時系列的に同じ国や地域を時間の流れの中の変化を見るのが歴史学ともいえます。ブローデルが為政者や権力者中心の歴史観ではなく、細菌や病気も含めて人口動態などを重視したのに対し、エリオット卿の歴史学は我々が通常目にする歴史書に見られる政治や外交や経済の出来事を並べる歴史観に基づいています。私は高校を卒業した直後に岩波文庫から出版されていたランケ『世界史概観』を読んで感激して経済史を志した記憶がありますが、著者のエリオット卿は本書にも見られる通り、美術史と連携した宮殿の復元、大西洋史といった比較史へと研究を広げる歴史学の大御所です。それから、先日取り上げた本では翻訳がひどいと明記しましたが、本書はとりわけ翻訳がていねいで素晴らしい出来に仕上がっている気がします。

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次に、ジョセフ・メイザー『フロックの確率』(日経BP社) です。著者は米国の数学教授であり、英語の原題は Fluke、2016年の出版です。 基本的に、世の中で起こる、あるいは、実際に起こったフロック、まぐれ当たりや巡り合せについて、数学的に解明を試みています。本書でも取り上げられていますが、人数が一定数集まると、本書の計算によれば、23人以上が集まると、同じ誕生日、生年月日ではなく、年なしの月日だけですが、同じ日付の誕生日の人がいる確率が50%を超えます。これらのほかに、マイアミで呼んだタクシーが3年前にシカゴで呼んだタクシーと同じ運転手だった女性、ロト宝くじに次々に4回当たった女性、被疑者2名にまったく同じDNA鑑定結果が出てしまった事件、などなど、現実に起こった事象について、認知バイアスなどによる確率の過大評価や過小評価も含めて、エピソードごとに著者がていねいに解説を加えています。ただ、良し悪しなんでしょうが、現実に起こったケースを基に議論を進めていることから、決定論的な確率に関する議論ですので、いわば、確率が決まってしまっているケースの議論に終始しています。ですから、発生するエピソードが、起これば事後的な確率が1で、起こらなければゼロという世界です。現実の世界では何らかの事象が確率分布に基づいて発生するケースも少なくなく、例えば、金融市場における資産価格決定などは議論から抜け落ちています。もちろん、シュレディンガーのネコのようなお話はカバーできていません。この点は、現実のケースを取り上げる判りやすさとトレードオフだと思いますので、何とも判断の難しいところですが、エコノミストや量子力学関係者からはやや物足りないという意見が出る可能性はあります。カジノにおけるギャンブルなどに通じる確率論であり、どうでもいいことながら、そういった方面からは歓迎されそうな気もします。

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次に、ヨハン・ガルトゥング『日本人のための平和論』(ダイヤモンド社) です。著者はオスロ出身で「平和学の父」と呼ばれているそうです。英語の原題は People's Peace であり、2017年の出版です。英語タイトルはともかく、中身はかなり邦訳タイトルに近く、確かに、日本人向けに書かれている気はします。例えば、本書冒頭のはじめにで、ニホンを苦しめている問題の根本原因は米国への従属と明記しています。しかし、他方で、米国への従属を断ち切る方策について、本書は何も触れていません。というか、対米従属の基本となっている安保条約については、改正とか破棄・廃棄ではなく、手を触れずに店晒しで無意味化させる、というまったく私には理解できない議論を主張しています。やや無責任な気もします。しかし、この能天気な無責任さは本書の貴重をなすトーンでもあります。決して理想主義ではないんですが、単に出来もしないことを羅列しているとみなす読者もいるかもしれません。私もそれに近い読み方をしてしまいました。でも、キリスト教的に極めて許容度の広い本であり、まったく反対のいくつかの観点をすべて許容しそうな勢いで議論が進みます。無責任の極みかもしれません。北方領土や尖閣諸島については、領有権を主張する両国の共同管理を主張していて、まさに、両国はそれを排除しようと試みている点を無視しています。私は大江健三郎のノーベル賞講演ではありませんが、日本人の特性のひとつは曖昧さであると感じていたんですが、本書の著者は白黒をハッキリつけすぎると受け止めているようです。国際常識も通用しません。まあ、私の専門外ですので、私の方で誤解しているのかもしれませんが、ほとんど参考にも何にもならない本です。最後に、日本における沖縄後について考える際に、呼んでおく基礎的な文献は、実は、『ゲド戦記』で有名なアーシュラ K. ル=グインの『風の十二方位』に収録されている短編「オメラスから歩み去る人々」です。10年ほど前に話題になったサンデル教授の『これからの「正義」の話をしよう』でも取り上げられています。

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次に、堂場瞬一『1934年の地図』(実業之日本社) です。著者は、警察小説とスポーツ小説を得意としたエンタメ小説家です。まずまずの売れ行きではないでしょうか。本書は、地理学の大学教授を主人公に、戦後1960年の日本を舞台にしています。そして、大戦前夜の1934年暮れにベーブ・ルースらとともにオールスター野球チームの一員として来日した大リーガーであり、その後、主人公と同じ地理学の専門家として研究者となった友人が来日します。主人公は1934年の米国野球オールスター来日の際に通訳を兼ねて接待に当たっており、26年振りの再会でした。しかし、主人公が学界に出席するため渡米した折に、思いもかけない事実が判明します。米国人の友人が1934年に来日した目的は必ずしも野球だけではなく、戦争開戦前の日本の実情を探ることも目的とされていたようであり、その情報収集から結果として大きな悲劇がもたらされることとなります。戦争当時の悲劇ですので、およそ、原爆被爆はもちろん、空襲を始めとする悲惨な戦争被害の中で埋もれがちな事実が明らかになるわけです。以下、私の個人的な感想ですが、ハッキリいって、イマイチです。主人公と米国人元大リーガーにとっては、それなりに重要な結果をもたらしたのかもしれませんが、そうであれば、もっとキチンと書くべきです。さらに、フィクションのエンタメ小説とはいえ、背景となる日本国内及び世界の政治経済情勢、特に、それが戦争につながるわけですから、そういったバックグラウンドも視野に入れるべきです。1934年の直前の1933年にはドイツのヒトラーが首相となり、米国のローズベルトが大統領に就任しているわけですし、日本と中国の関係では、1931年9月に柳条湖事件が起こり、翌年1932年には満州国が建国されています。そういった時代背景にも目を配って欲しかった気がします。そうでなければ、単なるスポーツをからめたメロドラマになってしまいかねません。

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最後に、首都圏鉄道路線研究会『駅格差』(SB新書) です。先月7月15日付けの読書感想文で同じシリーズの前書『沿線格差』を取り上げたばかりなんですが、その続きで沿線ではなく駅に着目した格差論です。『沿線格差』のように、勝ち組と負け組を明記したりしていないので、それなりにインパクトは低下しているような気もしますが、一般に理解されている点も、あまり理解されていない点も、それぞれにコンパクトによく取りまとめられています。住宅を中心に駅や沿線を考える場合が多い気もしますし、本書でもそうなっていますが、あとは観光地というのは大げさにしても、買い物などの訪問先的な観点は含まれているものの、本書で欠けている勤務先という観点も欲しかったと私は考えています。なお、総合ランキングや勝ち組と負け組はないんですが、いろんな観点からのランキングは各種豊富に取りそろえています。特に、男女別に見たトイレ事情のランキングは、それなりに実用的な気もしました。数年前に公務員住宅を出て住まいを探した折に、マンション名が駅名になっていて、必ずしも行政的な住所表記と一致しない例があったのを思い出してしまいました。まあ、一戸建てなら関係ないんですが、本書で指摘している通り、多少のごまかしやハッタリを含めて、必ずしも行政上の住所表記ではないイメージのいい街を自分の住まいに当てはめる例は少なくないと思います。そして、大いに理解できるところかという気がします。最後に、五島家が東急経営で鉄道や商業そして、住宅開発などで総合的な手腕を示したのに対して、西武の堤家は鉄道と商業を兄弟で分担して失敗した、かのように示唆する部分がありますが、西武の鉄道と商業、それも、西武百貨店とスーパーの西友、さらに住宅開発の国土計画などを分割してしまったのは米国投資ファンドのサーベラスです。海外ファンドに株式を買い占められて短期的視野で経営に圧力をかけられるとこうなる、という悪い見本のような気がします。
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2017年08月11日 (金) 21:40:00

先発岩田投手の好投にホームラン攻勢で応えて横浜にボロ勝ち!

  RHE
阪  神013030100 8131
横  浜000010000 142


岩田投手の好投とホームラン攻勢で横浜にボロ勝ちでした。
序盤から福留選手のお休みを感じさせない阪神打線の長打攻勢、ホームラン攻勢でした。2000本安打にジワジワ近づく鳥谷選手も3安打の猛打賞でした。もう、私の意識は早くも明日に飛んでいて、能見投手の健闘を祈念しています。

連日の消化試合ながら、
がんばれタイガース!
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2017年08月11日 (金) 13:39:00

ウェザーニューズによる台風5号の進路予想の検証やいかに?

photo


台風5号は、迷走や停滞を繰り返した後、紀伊半島に上陸し北陸から日本海に抜けましたが、ウェザーニューズから台風5号の進路予想に関する検証結果が8月9日付けで明らかにされています。世界13機関の進路予想がバラバラに終わり、進路予想が難しいという意味で、めずらしい台風だったようです。私は専門外なんですが、上の画像の通りです。上の画像のうちでも、左側の上陸に際した進路については、結局、一番西側、というか、北側の進路がもっとも近かったと見えます。ウェザーニュースの見方では、英国の機関が一番精度がよかった、と結論されています。
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