2017年04月25日 (火) 21:00:00

横浜のルーキー濱口投手に打線が沈黙して秋山投手を見殺し!

  RHE
横  浜100000000 150
阪  神000000000 030


先発秋山投手のナイスピッチングも、横浜のルーキー濱口投手に打線が沈黙して競り負けました。見ごたえのある投手戦でしたが、初回の失点が最後まで響きました。打線は相変わらず初物に弱く、横浜投手陣の勝利の方程式の前に沈黙を強いられ、秋山投手を見殺しにしてしまいました。

明日の藤浪投手の復帰戦は、
がんばれタイガース!
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2017年04月25日 (火) 19:29:00

高い伸びを維持する企業向けサービス物価(SPPI)上昇率の先行きやいかに?

本日、日銀から3月の企業向けサービス物価指数(SPPI)が公表されています。前年同月比上昇率で見て、ヘッドラインSPPIは+0.8%、国際運輸を除くコアSPPIも+0.8%と、徐々に上昇幅が拡大しています。まず、日経新聞のサイトから記事を引用すると以下の通りです。

3月の企業向けサービス価格、前年比0.8%上昇 人手不足受け
日銀が25日発表した3月の企業向けサービス価格指数(2010年平均=100)は103.9で、前年同月比0.8%上昇し、45カ月連続で前年を上回った。前月比も0.6%上昇した。消費増税の影響を除いたベースでは前年同月比で0.9%上昇と、比較可能な01年度以降で最も大きい伸びとなった。
土木建築サービスが首都圏での再開発の進展に伴い上昇した。交通誘導警備が人手不足を受けた人件費上昇を背景に伸びたほか、道路貨物輸送もドライバーの確保が難しく需給が引き締まるなかで値上げが進んだ。インターネット広告は化粧品や日用品メーカーを中心に出稿意欲が旺盛で、価格の上昇につながった。日銀の調査統計局は「人手不足に伴うサービス価格の上昇がやや目立ち底堅いが、力強さに欠ける分野もある」と説明した。
対象の147品目のうち、価格が上昇したのは65、下落した品目は42で、上昇品目数は下落品目数より23品目多かった。
同時に発表した16年度の価格指数は103.2と、前年度比0.4%上昇した。上昇は4年連続。土木建築サービスや事務所賃貸が伸びた。


いつもながら、包括的によく取りまとめられた記事だという気がします。次に、SPPI上昇率のグラフは以下の通りです。サービス物価(SPPI)と国際運輸を除くコアSPPIの上昇率とともに、企業物価(PPI)上昇率もプロットしてあります。SPPIとPPIの上昇率の目盛りが左右に分かれていますので注意が必要です。なお、影をつけた部分は景気後退期を示しています。

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2月統計から3月統計にかけてSPPIの動きが小さく、前年同月比上昇率も+0.8%で上昇幅も大きな変化ありませんでした。統計の大分類の7項目、すなわち、金融・保険、不動産、運輸・郵便、情報通信、リース・レンタル、広告、諸サービスのいずれも、2月から3月にかけての上昇率はそれほど大きな変化は見られず、広告が2月+3.0%上昇に続いて、3月も+2.5%上昇、さらに、諸サービスが2月+1.0%に続いて3月+1.1%上昇といったあたりが高い伸びを示しています。
SPPIの今後の見通しについては、人手不足に伴ってさらに上昇率が加速する可能性があると私は考えています。例えば、2月10日に公表された国土交通省のプレスリリース「平成29年3月から適用する公共工事設計労務単価について」によれば、今年の3月1日から適用される公共工事設計労務単価は全国全職種単純平均で対前年度比+3.4%の引き上げとなるとしていますし、私が見た本日付けの日経新聞朝刊の1面トップは「ヤマト、値上げ 5~20% 消費者向け27年ぶり」と題した記事で、働き方改革や人材の確保に充てるため宅配便で5割のシェアを握るヤマトが消費者向けの宅配便の基本運賃を5~20%引き上げる方針を固め、インターネット通販会社など割引を適用する大口顧客にはさらに大きい値上げ率を求める、と報じられています。さらに、一般的なうわさ話の域を出ないものの、景気回復・拡大が長期化する中で、特に東京のオフィス需給がひっ迫して賃貸料が上昇しているといいます。ヤマトの価格改定はまだ先かもしれませんが、4月は価格改定のシーズンでもあり、企業向けサービス物価(SPPI)の動向が、その川下の消費者物価(CPI)などとともに気にかかるところです。
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2017年04月24日 (月) 21:23:00

マクロミル・ホノテによる2017年ゴールデンウィーク休暇の理想と現実やいかに?

もうすぐ今週末からゴールデンウィークが楽しみですが、4月4日公表とやや旧聞に属する話題ながら、マクロミル・ホノテのサイトで2017年ゴールデンウィーク 理想と現実と題して、連休日数などを調査しています。我が家は受験生がいますので、大っぴらに遊び回ることは出来かねますが、世間さまの動向には着目していますので、グラフをいくつか引用しつつ簡単に取り上げておきたいと思います。まず、マクロミル・ホノテのサイトから調査結果の TOPICS を3点引用すると以下の通りです。

TOPICS
  1. 2017年ゴールデンウィーク、働く男女の理想は「9連休」が断トツ! でも現実は「5連休」
  2. 気になる他人のお財布事情、ゴールデンウィークの平均予算は、ひとり当たり36,058円、男性は30代、女性は他世代を大きく引き離し20代がそれぞれトップに
  3. ゴールデンウィークの"お出かけ率"は83%、引きこもり派の3大理由、「混雑が苦手」「疲れた身体を休めたい」「金欠」


なかなかよく取りまとめられた印象です。我が家は受験生がいますので、大っぴらに遊び回ることは出来かねますが、世間さまの動向には着目していますので、グラフをいくつか引用しつつ簡単に取り上げておきたいと思います。

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まず、上のグラフはマクロミル・ホノテのサイトから 2017年ゴールデンウィークの連休日数 を引用しています。見れば明らかで、5連休が過半を占めています。今年のゴールデンウィークは5月1日(月)と2日(火)の2日間を休めば最大で9連休が可能なカレンダーなんですが、実際は5月3日から7日までのカレンダー通りの5連休、という人が多そうな雰囲気です。私もそうかもしれません。

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次に、上のグラフはマクロミル・ホノテのサイトから 2017年ゴールデンウィークの理想の連休日数 を引用しています。理想は9連休という人が過半を占めていますが、カレンダー通りの5連休でもいいや、というカンジの人も少なくなく、平均ではその中間の7日、との結果が出ています。まあ、そうなのかもしれません。

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最後に、上のグラフはマクロミル・ホノテのサイトから 2017年ゴールデンウィークの消費予想 を引用しています。あくまで予想なんですが、1万円未満と1万円から3万円未満がそれぞれ1/3を占めていて、やや渋い結果となっています。ただ、大胆に使う人がいるようで、平均は3万円を超えています。エコノミストとしては消費がどこまで盛り上がるかは気にかかるところです。

私は年度末と年度は縞が忙しい公務員ですので、今年に入ってから有給休暇はまだ1月に1日取っただけとなっていて、かなり年齢的な体力低下もあって疲労がたまっているような気がしますが、ゴールデンウィークはもうすぐです。何とか今週を乗り切りたいと思います。
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2017年04月23日 (日) 17:00:00

横山投手今季初勝利を巨人から上げる!

  RHE
阪  神101000000 250
読  売001000000 1100


インフルエンザの藤浪投手に代わって先発の横山投手の今季初勝利でした。打つ方は相変わらず湿りがちで、4番福留選手の2打点に終わったんですが、投手陣、特に、セットアッパーのマテオ投手とクローザーのドリス投手は完璧でした。巨人には何とか勝ち越したものの、今週は打線の奮起を期待します。

今週の甲子園6連戦も、
がんばれタイガース!
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2017年04月22日 (土) 17:05:00

スミ1の4安打に打線が抑え込まれて巨人に逆転負け!

  RHE
阪  神100000000 141
読  売00200011x 460


小雨が降ったので自転車で図書館を回るのを諦め、室内競技の野球観戦に切り替えたんですが、スミ1の4安打に打線が抑え込まれて巨人に逆転負けでした。糸井外野手を獲得したとはいえ、外国人選手抜きの打線はこんなもんなんですかね。投げる方では、能見投手は6回までナイス・ピッチングだったんですが、打線の援護なくリリーフ陣も失点して、今シーズンの初勝利が遠くなっています。インフルエンザですから仕方ないのかもしれませんが、今日に続いて明日も先発投手はサウスポー対決です。右打者はいうまでもなく、打線の奮起を期待します。大いに期待します。

明日こそ横山投手を盛り立てて、
がんばれタイガース!
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2017年04月22日 (土) 13:24:00

今週の読書は経済書や専門書に加えて話題の小説など計9冊!

今週は経済書や専門書・教養書に加えて、直木賞受賞の小説や本屋大賞1位2位、というか、直木賞と本屋大賞1位は同じなんですが、そういった話題の小説も含めて計9冊でした。これから夕方にかけて図書館を自転車で周る予定ですが、ゴールデンウィーク直前の来週の読書やいかに?

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まず、橘木俊詔『家計の経済学』(岩波書店) です。著者は著名なエコノミストであり、私の母校である京都大学経済学部をホームグラウンドにしていました。本書は3部構成となっており、家計の歴史的変遷、家族の変化、格差・貧困をそれぞれで取り上げています。GDPのやく3分の2を占めるのは家計による消費であり、成長や景気を論じる際、マクロ経済学的に重要であるだけでなく、本書の第3部で着目している格差や貧困などのマイクロな経済学の観点からも、かつての1億総中流時代を終えて、最近時点で重要性が増しています。本書は日本の人口変動、家族形態の変遷から説き起こし、働き方や所得分配や消費・貯蓄動向を分析することによって、明治から現代まで日本人がどのような家計行動をしてきたかを示そうと試みています。家計に関する経済学限りませんが、戦前と戦後では大きな断絶があり、明治から戦前の日本経済においては女性の労働力率のM字カーブは見られず、終身雇用や年功賃金なども戦後の高度成長期の人手不足に整備された雇用慣行といえます。また、家計の経済学とは直接の関係がないことから本書では取り上げていませんが、企業の資金調達なども戦後のメインバンク制による間接金融ではなく、戦前は社債の発行などによる直接金融でした。戦前は格差が大きかった一方で、戦後は単騎に終わったとはいえ財産税の徴税もあって、格差縮小が一気に進んだという点は見逃されるべきではありません。ただ、最近時点では非正規雇用の拡大による格差の拡大が観察されるのは本書でも指摘する通りです。また、女性の就業についてもダグラス=有澤の法則が支配的になった時期もありましたが、最近では少し崩れつつあるようです。最後に、本書では、第12章で貧困について分析を加えており、貧困拡大の主因としてバブル経済崩壊後の深刻な不況による失業の増加と賃金の低下、また、そういった状況下での企業のリストラ策の一環としての非正規雇用の増加を、著者は第1と第2の原因として上げていますが、そのわりには、成長に対して消極的な考えを本書でも散りばめているのが私には理解できません。低成長下ですべての貧困対策を政府が担うべき、という意見なんでしょうか。それにしても、税込みなら5,000円を超えるお値段は買い求めるには、かなり高い気がします。

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次に、沢井実・谷本雅之『日本経済史』(有斐閣) です。著者2人はいずれも日本経済史の研究者であり、本書は16世紀終わりの織豊政権期から1970年代初頭くらいまでの高度成長期をカバーした日本経済史のテキストです。私は大学時代は西洋経済史のゼミでしたので、それなりに経済史は馴染みがあります。江戸期では小農経営主体の農村経済と大消費地たる京・大坂・江戸の都市経済を対比させつつ、明治維新期から戦間期、そして太平洋戦争前後の混乱期とそれに続く高度成長期を跡付けており、具体的な章別構成は、第1章 「近世社会」の成立と展開(1600~1800年)、第2章 移行期の日本経済(1800~1885年)、第3章 「産業革命」と「在来的経済発展」(1885~1914年)、第4章 戦間期の日本経済(1914~1936年)、第5章 日本経済の連続と断絶(1937~1954年)、第6章 高度経済成長(1955~1972年)、となっています。直観的な構造変化と統計、というほどのものではないにしても、何らかの定量的な史料で裏付けられた数量の分析を基に、我が国近世から近代・現代の経済史を解き明かしています。ただ、戦後の占領軍による改革が少し弱い気がします。特に、農地改革がスッポリと抜け落ちているのは不思議です。私の従来からの主張の通り、歴史の流れは基本的に微分方程式の系に沿って進んでおり、従って、初期値が決まればアカシックレコードのように未来永劫に渡る歴史が決まってしまうと考えていて、別の味方をすれば、量子物理学以前のニュートン的な決定論かもしれませんが、ラプラスの悪魔の見方とも言えます。しかし、実際には、アカシックレコードではなく、確率的にジャンプするシンギュラリティがあり、本書のスコープとなっている期間の日本経済史では明治維新と太平洋戦争がその特異点に当たると私は考えています。西洋経済史では産業革命です。そこをいかに説明できるかが経済史のテキストの値打ちを決めると私は考えていますが、本書は何とか合格点だという気がします。

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次に、ピーター・ナヴァロ『米中もし戦わば』(文藝春秋) です。著者は米国のカリフォルニア大学アーバイン校のビジネス・スクールの経済学の研究者であり、外交や安全保障の専門家ではないようです。ただし、トランプ米国大統領の政権移行チームで政策顧問を務め、経済、貿易、そしてアジア政策を担当していたらしいです。英語の原題は Crouching Tiger であり、まさに陸上競技のクラウチング・スタートのように伏せをした虎、という意味です。2015年の出版となっています。私はまったくの専門外ながら、本書では70%という具体的な確率を上げて米中の開戦の可能性が高いと指摘しつつ、どうすれば開戦を回避できるかを考察しています。9.11テロの後の当時の米国のブッシュ政権では国連決議を待たずに同盟国と組んだ多国籍軍という形での軍事行動を中東やアフガニスタンで行いましたが、現在のトランプ米国大統領は同盟国すら説得することなしの単独軍事行動を志向する可能性があります。現実にシリアのアサド政権の軍事基地に向けて巡航ミサイルを打ち込んだりしているわけです。北朝鮮に対しても中国の出方次第では日韓の頭越しに単独の軍事行動を取る可能性もゼロではありません。そのトランプ政権の懐刀として、本書の著者は米中開戦の確率をかなり高めに見積もり、しかも、「弱さは常に侵略への招待状」(p.354)として、同盟国を守りつつ米国が軍事的に中国の脅威に対処する重要性を強調しています。従って、というか、何というか、本書は中国の軍事力や戦略に関するバランスのとれた分析では決してないと私は思うんですが、現在のトランプ政権の下でのあり得る軍事的なシナリオを提示していることは間違いなく、その意味で、米中開戦はホントにあれば我が国経済なんかはぶっ飛ぶお話しですので、エコノミストととしても気にかかるところです。

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次に、竹中治堅[編]『二つの政権交代』(勁草書房) です。政治学の研究者による2009年と2012年の2回の政権交代に関する研究所です。具体的な政策テーマとしては、農業、電力、コーポレート・ガバナンス、子育て支援、消費増税、外交、防衛大綱の改定、集団的自衛権の8分野について、4つの分類、すなわち、政権交代に際して政策が大きく変更されたもの、2回の政権交代にもかかわらず政策の継続性が高いもの、2009年の政権交代で政策変更されたものの2012年の政権交代では継続性が高かったもの、逆に、200年の政権交代では継続的だったが2012年の政権交代では大きな変更を見たもの、の4カテゴリーを見出しています。最初のカテゴリーには農業や子育て支援が当てはまり、アジアを中心とする外交政策は2度の政権交代に渡って変更の少なかったものであり、第3のカテゴリーがもっとも多くて、電力、コーポレート・ガバナンス、消費増税、防衛大綱が含まれるとしています。しかし、私は外交については民主党政権下で米国一辺倒からの脱却と中国寄りの姿勢が見られ、それがために当時の米国オバマ政権から鳩山内閣が見放されたんではないかと見ていますので、少し疑問に感じます。でも、2009年の民主党政権による政策変更を2012年の安倍内閣が引き継いだケースが割合と多い、というのは実感としてもそうだという気がします。ただ、本書の視点そのものが私には疑問です。すなわち、政権交代があったから政策変更がなされたわけではなく、何らかの条件の変化、例えば、米国の地位の低下と中国の台頭とか、我が国の高齢化や少子化の進行とか、そういった条件の変化が政策の変更を要求し、それが結果として政権交代の必要を高めた、と私は逆の因果関係を見出すべきではないかと考えています。まあ、それにしても、まずまず興味深い政策動向の分析だっっという気がしますし、単に政策の内容だけでなく、ついつい結果を重視するエコノミストの視点からは抜けがちな政策の決定システムやプロセスがキチンと分析されており、勉強になった気がします。

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次に、畑中三応子『カリスマフード』(春秋社) です。著者は編集者、というか、ジャーナリストと考えてよさそうで、もちろん、専門分野は食品なんだろうと思います。前著が『ファッションフード、あります。』というタイトルらしく、私は読んでいませんが、要するに、流行りの食品という意味で「ファッションフード」と称していますから、本書のタイトルの「カリスマフード」はその比較級なしい最上級なんだろうと私は受け止めています。ということで、本書では上の表紙画像に見られる通り、肉・乳・米を取り上げて、明治期からの日本人の食生活を論じていますが、最初の2つの肉・乳と米では位置づけが異なり、肉と乳についてはまさに明治期から日本の食生活にファッションフード、カリスマフードとして導入された一方で、米についてはダイエットからお話が始まっています。明治維新とその直前の会告で外国人と接するようになって、日本人との体格差を歴然と認めざるを得ないようになり、また、帝国主義の時代背景から植民地化を回避するというより、むしろ積極的に植民地を求める富国強兵政策の下で、軍の将兵の体格差を食傷すべく食生活の改革が始まったのは歴史的にそうなんだろうと思います。それにしても、肉食はまだしも、牛乳の飲用については我が国の歴史開闢以来初めて大々的に開始されたわけであり、本書でも衛生観念の欠如から様々な事故があったことが取り上げられています。これを悪意を持って受け止めれば、ミルク排斥論にもつながるわけなんだろうと思います。私は実はミルクがいまだに好きで、ならして見れば、1週間で2.5ないし3リットルくらいの牛乳を飲んでいるような気がします。コーヒーも好きですが、明らかに、もっとも大量に飲用している液体は牛乳だろうと思います。私は世代的に小学校入学時はアノ脱脂粉乳を給食で飲まされて、途中でビン牛乳に変わった世代なので、いまだにミルクを嫌悪する人も少なくありませんが、決して牛乳は嫌いではありません。でも、身長は同世代の中で、それなりに高いは高かったんですが、びっくりするほど高かったわけではありません。最後に、明治期の米にまつわる脚気論争は何となく知ってはいましたし、森鴎外が軍医として誤った見解に固執したのは歴史的事実なんですが、海軍と陸軍を分けて見るなど、なかなか興味深い取り上げ方だったような気がします。最後に、鶏卵についても牛乳とともにいわゆるその昔の表現でいえば「完全食品」なわけで、コチラは江戸期から食用に供されていた点に違いはありますが、もう少しスポットを当ててもいいような気がしました。私のような食いしん坊には読んでいて楽しい本でした。

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次に、恩田陸『蜜蜂と遠雷』(幻冬舎) です。直木賞受賞作品にして、本屋大賞1位に輝いています。ピアノコンクールの物語です。架空のコンクールとして、3年ごとに開催される芳ヶ江国際ピアノコンクールを設定し、このコンクールを制した者は世界最高峰の国際ピアノコンクールで優勝するとのジンクスがあり、近年注目を集めていたりするという設定です。このコンクールに挑戦するのが、ハッキリいって、やや異様な顔ぶれで、これだけで少し私は読み進む興味をなくしたりしてしまいました。すなわち、養蜂家の父とともにフランス各地を転々とし自宅にピアノを持たない少年・風間塵15歳、かつて天才少女として国内外のジュニアコンクールを制覇しCDデビューもしながら13歳のときの母の突然の死去以来、長らくピアノが弾けなかった栄伝亜夜20歳、音大出身だが今は楽器店勤務のサラリーマンでコンクール年齢制限ギリギリの高島明石28歳、完璧な演奏技術と音楽性で優勝候補と目される名門ジュリアード音楽院のマサル・カルロス・レヴィ-アナトール19歳、の4人が主要なコンテスタントなんですが、ここまで極端にキャラを立てないと小説が進まないのは、やや失望感を味わってしまいました。実は、私もピアノレッスンを受けていた経験がないわけでもないんですが、何せ、それなりのレベルのピアノのコンクールですから、通常なら5歳より前にピアノを習い始め、音楽高校や音大に進んだミドルティーンから20歳前後までの、おそらく、良家の子女が参加するものであり、天才であったとしても練習の努力なしにオーディションを通過してコンクールに参加できるものではありません。逆に、そういった練習しない天才が残れるコンクールは底が浅い気もします。ですから、そういった細かな差しかないコンテスタントをていねいに書き分ける筆力が要求されるんですが、その書き分けをせずに、かなりムチャなキャラの設定でごまかそうとしているような気がします。たしかに、本書でも参照されている越境型のピアニストとしてグルダがいて、元々はベートーベンの曲を得意にしていたところ、ジャズの即興演奏に手を出したりした事実は私も知っていますが、まあ、この作者の筆力・表現力でもって音楽を文字で表そうとした時点で限界があったような気がします。本屋大賞や直木賞を受賞したにしては失望した作品でした。昨日金曜日の夜遅くの段階で、アマゾンのレビューで、5ツ星が94人に対して、1ツ星も15人いることが、何となくこの作品をよく評価しているような気がします。ただ、「ギフト」という言葉の本来の意味を正しく使っている点は評価します。ここでは、贈答という行為とか贈答品という意味に加えて、神から与えられた特別な才能、という意味でも使われています。

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次に、森絵都『みかづき』(集英社) です。コチラは本屋大賞の2位作品です。昭和から平成にかけての激動の学習塾業界を舞台に、千葉を舞台に3代にわたる50年余りの長期に渡る家族の奮闘を描いています。実は、『蜜蜂と遠雷』もそうだったんですが、本書も特定の主人公、というかストーリーテラーはいません。3人称で視点を変えながら書き綴っています。ただ、本書というか、この作品の作者のひとつの特徴として、個人や家族といった小さな物語だけでなく、天下国家の大きな物語をうまく組み合わせる点を忘れることが出来ません。実は、私はこの作者の作品は直木賞を受賞した短編集の『風に舞いあがるビニールシート』くらいしか読んだことがなくて、恩田陸の作品の方が『夜のピクニック』などたくさん読んでいるような気がするんですが、直木賞受賞作に収録されていた表題作の「風に舞いあがるビニールシート」は難民についても考えさせられる作品でした。ということで、本書は大きな物語として学習塾産業と文部省のせめぎあいも取り上げています。いわゆる学校、文部省が監督する公教育と称される小学校から中学校、高校、大学が太陽であるのに対して、学習塾や、本書では明示的に登場しませんが、予備校などは月という位置づけです。かつて、南海ホークスの野村が巨人のONをひまわりに、自分を月見草に、それぞれなぞらえたようなカンジでしょうか。かなり壮大な小説です。大きな物語に対する家族の中での小さな物語も見逃せません。狂気と紙一重の情熱を秘めた女性、それに対する男性の実務的でありながら、教育に対する熱意を感じさせる言動や行動、などなど、教育について考えさせられるとともに、家族についても考えさせられる作品でした。まあ、そんなに近い将来というわけではありませんが、NHKの大河ドラマになってもおかしくない傑作です。ただ、私も直木賞を受賞した『風に舞いあがるビニールシート』を読んで感じた点ですが、やや不自然であざとい展開が見られなくもありません。よくいえば作り込まれたストーリーなのかもしれませんが、不自然で作為的な印象を持つ読者もいるかもしれません。最後に、これまた、アマゾンのレビューなんですが、5ツ星が31人しかいませんが、1ツ星と2ツ星がいないのもめずらしい気がします。

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次に、 竹内薫『文系のための理数センス養成講座』(新潮新書) です。著者は科学ライターと称しているようですが、ちゃんと博士の学位もお持ちのようですし、それなりにサイエンスの見識があるんだろうと思います。ただし、タイトルに沿った展開をしているのはせいぜい前半だけで、後半は科学にまつわる四方山話に陥っています。前半では、文系よりも理系を上に置くという前提に立って、ダメな文系サラリーマンに対して理系の素晴らしい思考方法や考え方を教えてやる、という上から目線を遺憾なく発揮しています。ただ、プログラミングができる能力を重視する姿勢は私もかなり同意します。エコノミストも数量分析のためのプログラミングは必須の能力となっています。ちなみに、私もいくつかの計量ソフトを操りますし、汎用言語のBASICでもプログラムを組むことができます。ただ、本書の前半の前提となっている文系はダメで理系がいいんだというのは、どこにも理論立てていたり実証されていたりしませんから、本書の著者の勝手な思い込みかもしれません。一般的な傾向として、文系のほうが理系よりも英語ができる国際派が多いような気がするのは私だけでしょうか。また、これまた一般的に、理系学部の卒業生よりも文系学部である経済学部や法学部の卒業生の方が生涯賃金が高いのはどうしてか、もちゃんと頭においておく必要がありそうに思います。でも、こうった根拠なく理系の人が文系よりも理系のほうが優れていると考えがちで、やや視野が狭い傾向も一般論として理解できる点ではあります。

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最後に、原田國男『裁判の非情と人情』(岩波新書) です。著者は刑事畑の裁判官を長らく勤めて定年退官し、現在は法科大学院の教員と弁護士をしています。本書は岩波書店の月刊誌『世界』に掲載されていたコラムを取りまとめたものです。藤沢周平の『玄鳥』や池波正太郎の『鬼平犯科帳』などをこよなく愛し、こういった人情あふれる裁きを目指していたとの述懐があります。私もこれらの作品は大好きなんですが、同様に、エリス・ピータースの修道士カドフェルのシリーズも、必ずしも、報の定めに杓子定規に従うばかりではなく、人情味あふれる解決を探る姿勢は同じような気がします。また、刑事裁判官として、刑法の定めの精神は有罪か無罪かの判決とは白黒をハッキリさせるのではなく、明らかに有罪であるか、あるいは、明らかに有罪とはいえないか、を判決で明らかにすることであり、黒か黒でないかを判断し、疑わしきは被告の利益に、というのが本来のあるべき姿、というのには、なるほどと感心しました。また、私のような公務員もそうではないかと思いますが、裁判官のような実務家は時間に正確であるべきだが、学者などの研究者は時間にルーズである、といった観察結果も明らかにしていて、私は公務員でありながら研究職であり、実務家と研究者の中間的な存在ではなかろうか、と思わずにはいられませんでした。現在の日本では、裁判の判決、入学試験、あるいは、選挙結果などについては概ね公平性や中立性が担保されていて、国民からの信頼も篤いと私は受け止めていますが、こういったキチンと判断できる裁判官、あるいは、常識的な判断が可能な公務員や教員などが実務家としてこういった制度を支えていることを忘れるべきではないと感じました。
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2017年04月21日 (金) 21:15:00

4番の先制スリーランと先発投手の熱投で巨人に先勝!

  HE
阪  神300010000 4101
巨  人001000000 150


実はほとんど試合は見ていないんですが、4番福留外野手の先制スリーランと先発メッセンジャー投手の熱投で巨人に先勝でした。クローザーのドリス投手も完璧だったようです。

明日も能見投手を盛り立てて、
がんばれタイガース!
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2017年04月21日 (金) 20:58:00

発足から3か月近くを経た米国トランプ政権に対する米国民の評価やいかに?

米国での政権交代から3か月近くが経過し、私がよく参照しているピュー・リサーチ・センターから Public Dissatisfaction With Washington Weighs on the GOP と題して、米国の政権、政党、議会に対する世論調査結果が今週月曜日の4月17日に明らかにされています。取りあえず、トランプ政権に対する評価について、歴代の政権と比較しつつ簡単に取り上げておきたいと思います。

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まず、上のグラフはピュー・リサーチのサイトから Early job approval ratings for recent presidents と題するグラフを引用しています。1981年に就任したレーガン元米国大統領から最近6人の米国大統領の就任直後の2月時点での支持率(Approve)と、その2-3か月後の4月ないし5月時点での評価を並べたグラフです。見れば明らかなんですが、現在のトランプ米国大統領は最近の歴代米国大統領に比較して就任直後の2月時点でもともとの評価が低かった上に、4月時点でもわずかに不支持(Disapprove)が減少しただけで、それほどの支持の拡大が見られません。しかも、不支持が支持を上回っており極めて異例な状態となっています。

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次に、上のグラフはピュー・リサーチのサイトから Demographic differences in views of Trump's job performance と題するグラフを引用しています。性別、人種別、年齢別、学歴別などのトランプ米国政権の支持と不支持をプロットしています。これも見れば明らかで、従来からの傾向と変わらず、女性より男性の支持が高く、白人の支持が高く、大雑把に、年齢が高いほど、また、学歴が低いほど支持が高い、という結果が示されています。

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最後に、上のグラフはピュー・リサーチのサイトから Partisan gap in Trump approval ratings much wider than for recent presidents と題するグラフを引用しています。現在のトランプ政権の特徴は2点あり、ひとつは支持率が39%と歴代米国政権よりかなり低いことです。もうひとつは与党共和党と野党民主党の間の支持の差が極めて大きく、米国が党派別に分断されかねない状況にある点です。他方、強力なリーダーシップが発揮しにくい状況ともいえますが、逆に、強力なリーダーシップを発揮して欲しくないと考える米国民も少なくなさそうだったりします。何ともビミョーなところです。

いうまでもなく、米国は我が日本の同盟国であるだけでなく、世界の政治経済に大きな影響を及ぼすわけですから、引き続き、現在のトランプ政権の動向が注目されます。
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2017年04月20日 (木) 22:13:00

貿易統計に見る輸出はいよいよ拡大局面に入ったか?

本日、財務省から3月の貿易統計が公表されています。季節調整していない原系列の統計で見て、輸出額は前年同月比+12.0%増の7兆2290億円、輸入額は+15.8%増の6兆6143億円、差引き貿易収支は+6147億円の黒字を計上しています。まず、日経新聞のサイトから記事を引用すると以下の通りです。

貿易黒字、6年ぶり 16年度4兆円、震災後で初 3月輸出は12%増
財務省が20日発表した3月の貿易統計速報(通関ベース)によると、輸出は前年同月比12.0%増の7兆2291億円で、リーマン・ショックのあった2008年9月以来の水準となった。中国向けの液晶デバイスなどがけん引し、アジア向けの輸出額が過去最高を記録した。2016年度の貿易収支は4兆69億円の黒字で、東日本大震災の前年にあたる2010年度以来、6年ぶりに黒字を確保した。
足元の輸出は好調だ。中国向けは、前年同月比16.4%増の1兆2995億円で、5カ月連続の増加。2月に春節(旧正月)休暇後の反動増があった分、減るだろうとの事前予想を覆し、過去2番目の水準になった。自動車部品や電気回路の機器などは4割増えた。中国向けに加えて、タイ向けの鉄鋼なども好調で、アジア全体では日本からの輸出額が過去最大となった。
輸出は米国・EU向けでも好調が続く。米国向けの輸出額は1兆3531億円と3.5%伸び、2カ月連続で増加した。日系企業の現地生産向け自動車部品や、原動機で2桁伸びた。EU向けはイタリアへの自動車輸出の伸びが寄与した。世界経済の追い風を受けて輸出に勢いがある。
一方、3月の輸入額は前年同月比15.8%増の6兆6144億円だった。原油市況が底入れし、サウジアラビアからの原油輸入額が増えた。オーストラリアからの石炭の輸入額が増えたことも影響した。輸出額から輸入額を引いた貿易収支は17.5%減の6147億円だった。2カ月連続の貿易黒字だが、好調な輸出を上回る輸入の伸びで、黒字額は縮小した。
財務省が同日発表した2016年度の貿易収支は4兆69億円の黒字で、東日本大震災以来、6年ぶりに黒字を確保した。東日本大震災以降は原子力発電所の停止で火力発電所向けの燃料輸入が増えていたが、原油相場の低迷と、16年度は対ドルで前年度比10%の円高になった影響で輸入額が減った。
16年度の輸出は3.5%減の71兆5247億円。米国やサウジアラビア向けの自動車、欧州向けの鉄鋼が減少した。輸入は10.2%減の67兆5179億円だった。マレーシアやカタールからの液化天然ガス(LNG)輸入額が減ったほか、サウジアラビアやアラブ首長国連邦(UAE)からの原油輸入が減った。
16年度の対米の貿易黒字は6兆6294億円で、5年ぶりに減少した。大型車や鉄鋼などの輸出が減少した。トランプ政権は日本を多額の貿易赤字相手国の一つとみなす。日本から米国向けは、16年度通期で見ると自動車輸出が減り、足元ではトランプ大統領の意に沿う形で、現地生産向けの部品が伸びる構図だ。


3月のデータが利用可能になったため、どうしても年度計数に目が行きがちで長めの記事となっているものの、3月の貿易統計に関しても最近の足元での輸出の堅調ぶりを報じた内容となっており、いつもの通り、包括的によく取りまとめられた記事だという気がします。次に、貿易統計のグラフは以下の通りです。上下のパネルとも月次の輸出入を折れ線グラフで、その差額である貿易収支を棒グラフで、それぞれプロットしていますが、上のパネルは季節調整していない原系列の統計であり、下は季節調整済みの系列です。輸出入の色分けは凡例の通りです。

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まず、メディアで注目の年度計数ですが、震災前の2010年度から数えて6年振りに年度で貿易収支が黒字を記録しています。震災後のここ数年は原子力発電所の停止で火力発電所向けの燃料輸入が増えていたわけですが、すでに底を打ったとはいえ原油相場が低迷を続けるとともに、2016年度は対ドルで前年度比10%の円高になった影響で輸入額が減った影響が大きいと私は受け止めています。他方、輸出は足元で中国や先進国も含めて世界経済の回復ないし拡大から回復基調を続けています。ただし、引用した記事にもある通り、なぜか、対米国の貿易黒字は6兆円余りと水準は高いものの、2016年度は黒字幅が縮小しているようです。自動車輸出の減少に伴う黒字縮小であり、シェールガスやオイルの影響ではないと考えられています。3月については、引用した記事の見方とは異なり、中華圏の春節の影響で大幅な黒字となった2月の反動は、少なくとも季節調整済みの系列には着実に出ており、上のグラフの下のパネルに見られるように、季節調整済みの系列では3月の輸出額は2月から減少しています。このため、季節調整済みの系列では、2月の貿易黒字+6090億円に比較して、3月は+1722億円と急減を示しています。春節効果で大きな変動の見られる原系列ではなく、季節調整済みの系列では輸出の減少と貿易黒字の縮小が3月に観察されることは忘れるべきではありません。ですから、2016年度の貿易黒字は、ある意味では、世界経済の回復ないし拡大と我が国経済の足踏みを需要面のバックグラウンドにしていたわけですが、季節調整済み系列で見た3月統計ではそうなっていない、という点はエコノミストとしては確認しておいていいと私は考えています。我が国経済も回復ないし拡大の方向にある可能性が高いと考えるべきです。

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輸出をいくつかの角度から見たのが上のグラフです。上のパネルは季節調整していない原系列の輸出額の前年同期比伸び率を数量指数と価格指数で寄与度分解しており、まん中のパネルはその輸出数量指数の前年同期比とOECD先行指数の前年同月比を並べてプロットしていて、一番下のパネルはOECD先行指数のうちの中国の国別指数の前年同月比と我が国から中国への輸出の数量指数の前年同月比を並べています。ただし、まん中と一番下のパネルのOECD先行指数はともに1か月のリードを取っており、また、左右のスケールが異なる点は注意が必要です。輸出額はハッキリと回復ないし拡大を示しており、その背景はOECD先行指数に見られる海外経済の回復による我が国輸出への需要拡大です。

なお、まだ1月ほど先のお話ですが、5月18日には1-3月期のGDP統計1次QEが内閣府から公表される予定となっており、貿易統計の結果から考え合わせると外需寄与度は輸出拡大により1次QEにはプラス寄与になることが見込まれるんではないかと私は考えています。
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2017年04月19日 (水) 19:27:00

国際通貨基金(IMF)「世界経済見通し」World Economic Outlook 第1章見通し編やいかに?

IMF世銀の4月総会を前に、日本時間の昨夜、国際通貨基金(IMF)から「世界経済見通し」World Economic Outlook の第1章見通し編が公表されています。

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まず、IMFのサイトから世界経済の成長率見通しの総括表を引用すると上の通りです。クリックすると、リポート第1章の Table 1.1. Overview of the World Economic Outlook Projections のページ2ページだけを抽出したpdfファイルが別タブで開くようになっています。
世界経済の成長率見通しは、2017年+3.5%、2018年+3.6%と、2016年の実績である+3.1%からやや船長が加速し、また、昨年10月の「世界経済見通し」からもわずかに上方修正されています。日本の成長率見通しは、今年2017年が+1.2%と、昨年10月時点の+0.6%成長から大きく上方修正されていますが、これは過去にさかのぼった統計の見直し (a comprehensive revision of the national accounts) によるものであると明記されています。その後、2018年は+0.6%(昨年10月時点での見通しは+0.5%)成長と鈍化しますが、力強さを増すと予想される外需や東京オリンピック関連の民間投資の効果が考えられる一方で、財政面での下支えの剥落や輸入の回復により相殺されるためであると指摘しています。中長期的には労働の縮小が成長の重しとなるものの、1人当たり所得の伸び率は過去数年と同程度と見込んでいます。物価については、エネルギー価格の上昇、最近の円安、緩やかに高まる賃金圧力などによりインフレ率は高まると予想されるものの、インフレ期待が緩やかにしか高まらない中、2022年までの予測期間中の物価上昇率は日銀のインフレ目標を相当に下回って推移すると見込んでいます。

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最後に、リポートから Figure 1.20. Recession and Deflation Risks を引用すると上の通りです。先進国の中では、米国や欧州ユーロ圏よりも日本の景気後退確率とデフレ確率がグンと高い、との結果が示されています。アジア新興国がいずれもやたらと低い確率を叩き出しているのが印象的です。
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