2013年11月13日 (水) 19:33:00

前月からの反動により減少したものの高水準が続く機械受注!

本日、内閣府から設備投資の先行指標となる機械受注統計が発表されています。9月のコア機械受注、すなわち、電力と船舶を除く民需は前月比▲2.1%減の8021億円となりました。日経QUICKによる市場の事前コンセンサスが前月比▲1.4%減でしたので、実績は予想をやや下回ったものの、大雑把にほぼ予想のレンジ内と受け止めています。まず、日経新聞のサイトから記事を引用すると以下の通りです。

9月機械受注、2カ月ぶり減 受注額8000億円台は維持
内閣府が13日発表した9月の機械受注統計によると、民間設備投資の先行指標とされる「船舶・電力除く民需」の受注額(季節調整値)は前月比2.1%減の8021億円だった。2カ月ぶりに減少したが、製造業や官公需、外需の受注増が寄与し、2カ月連続の8000億円台だった。
QUICKが12日時点で集計した9月の民間の予測中央値は1.4%減。7-9月期の実績がプラスとなり2四半期連続で増加しているため、内閣府は9月機械受注の判断を8月の「持ち直している」で据え置いた。
主な機械メーカー280社が製造業から受注した金額は4.1%増の3345億円と5カ月連続のプラスだった。5カ月連続は統計を遡ることができる2005年4月以降初めて。ボイラーやタービンなどの受注が伸び、運搬機械などの需要が旺盛だった。
船舶・電力を除く非製造業からの受注金額は7.0%減の4567億円で、3カ月ぶりにマイナスに転じた。金融業界のシステム投資が伸びた反動が出た。
官公需は42.9%増の3822億円で、05年4月以降で最高を記録した。防衛省など大型案件の受注が寄与した。
同時に発表した7-9月期の実績は前期比4.3%増の2兆3986億円だった。内閣府が8月統計で公表した見通しは5.3%減だったが、一転、4-6月期に続くプラスだった。製紙業や石油・石炭製品業からボイラーやタービンなどへの投資が増えた。10-12月期は2.1%減を見込んでいる。


いつもながら、とてもよく取りまとめられた記事だという気がします。続いて、機械受注のグラフは以下の通りです。上のパネルは船舶と電力を除く民需で定義されるコア機械受注とその後方6か月移動平均を、下のパネルは需要者別の機械受注を、それぞれプロットしています。いずれも季節調整済みの系列であり、影をつけた部分は景気後退期です。いつものお断りですが、このブログだけのローカル・ルールで、直近の景気循環の谷は2012年11月であったと仮置きしています。

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コア機械受注は8月の伸びが+5.4%と高かったことから、9月は前月からの反動減が予想されており、ほぼ、予想レンジ内の動きと受け止めています。特に、引用した記事にもある通り、金融業のシステム関連投資が8月に大きく伸びた反動もあって、非製造業が前月比マイナスとなった一方で、製造業は9月は増加しています。もっとも、他の指標とも共通しているんですが、直近月が減少ないし落ちたとはいえ、機械受注も水準としてはまだまだ高く、8000億円を維持しています。上のグラフからも、リーマン・ショック前の水準には達しないものの、昨年のミニ・リセッション前の水準は十分にクリアしているのが読み取れようかと思います。ですから、統計作成官庁である内閣府では基調判断を「持ち直し」で据え置いています。四半期で見ても、7-9月期は前期比で+4.3%増となり、10-12月期には▲2.1%減を見込むものの、まずまず堅調な動きを示すと予想されています。今後とも、民間設備投資は緩やかな回復が見込めると考えるべきです。

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7-9月の四半期統計が利用可能になりましたので、上のグラフはコア機械受注の達成率をプロットしています。エコノミストの間での経験則としてコア機械受注の90%ラインが景気の転換点、というのがありますが、7-9月期には100%近い水準に上昇しているのが見て取れます。この指標もご同様に、リーマン・ショック前の水準には達しないものの、昨年のミニ・リセッション前の水準を超えていることが確認できます。

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機械受注としては最後のグラフですが、民需であるコア機械受注の外数ながら、官公需の月次受注額とその6か月後方移動平均をプロットしたのが上のグラフです。最近時点までグングン伸びているので、まだ公共事業をやっているのかと訝ってしまいましたが、上に引用した記事の5パラ目にあるように、防衛省の大型案件が含まれているようです。このあたりはエコノミストのフォローが追いつかない分野かもしれません。

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最後に、機械受注を離れて、今日は、日銀から企業物価 (CGPI) も発表されています。前年同月比上昇率のグラフは上の通りです。まだまだ、エネルギーや素原材料にけん引された物価上昇なんですが、足元で好調な自動車や住宅などの旺盛な需要に支えられた物価上昇も見られ始めており、例えば、円建ての輸出入物価はともに9月から10月にかけて前年同月比上昇率のプラス幅が縮小した一方で、国内物価は9月の+2.2%上昇から10月は+2.5%に上げ幅を拡大しています。そろそろ、昨年11月半ばから始まった円高修正の為替効果が剥落し始める時期に差しかかっており、来年4月の消費税率引上げまで、どの程度の物価上昇が見込めるかに私は注目しています。
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