2014年03月07日 (金) 19:48:00

景気動向指数から我が国の景気を考える!

本日、内閣府から1月の景気動向指数が発表されました。統計のヘッドラインとなるCI一致指数は前月から+1.0ポイント上昇して111.7を、CI先行指数も+1.1ポイント上昇して112.1を、それぞれ記録しています。消費税率引上げ前の駆込み需要に支えられているとはいえ、統計からは景気は順調に回復・拡大しているように見えます。まず、日経新聞のサイトから記事を引用すると以下の通りです。

景気一致指数、5年11カ月ぶり水準 伸び幅は4年ぶりの大きさ
内閣府が7日発表した1月の景気動向指数(CI、2010年=100)速報値は、景気の現状を示す一致指数が前月比2.5ポイント上昇の114.8と、08年2月(115.1)以来5年11カ月ぶりの高水準だった。上昇幅は10年1月(2.8ポイント上昇)以来4年ぶりの大きさだ。
消費増税前の駆け込み需要などを背景に自動車やパソコン、家電製品の販売が伸び、出荷もそれに伴って好調だった。資本財では米国や国内の発電所向けに蒸気タービンやボイラーの出荷が増えた。内閣府は一致指数の動きから機械的に求める景気の基調判断を最上位の「改善を示している」で据え置いた。
数カ月後の先行きを示す先行指数は0.5ポイント上昇の112.2と、06年11月(112.4)以来7年2カ月ぶりの高い水準だった。自動車やテレビといった耐久消費財の在庫が減少したことが寄与。株式相場の上昇や新規求人数の伸びもプラスに働いた。
景気に数カ月遅れる遅行指数は1.1ポイント上昇の115.6だった。
指数を構成する経済指標のうち、3カ月前と比べて改善した指標が占める割合を示すDIは一致指数が100.0、先行指数が77.8だった。


いつもながら、簡潔によく取りまとめられた記事だという気がします。続いて、下のグラフは景気動向指数です。上のパネルはCI一致指数と先行指数を、下のパネルはDI一致指数をそれぞれプロットしています。影をつけた部分は景気後退期なんですが、いつものお断りで、直近の景気の谷は2012年11月だったと仮置きしています。

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かなりの程度に消費増税の駆込み需要の寄与がありそうな気もしますが、景気動向指数のうちのCI一致指数は大きく伸びました。景気動向指数は、付加価値額を基に算出されている鉱工業生産指数のように水準を見るべき統計ではなく、方向性で景気を判断すべき指標ですが、引用した記事のように、ほぼ6年前のリーマン・ショック前の水準に戻りつつあるのはひとつの象徴的な景気動向イベントと捉える向きがあっても不思議ではありません。統計作成官庁である内閣府が基調判断を「改善」で据え置いたのは当然です。ついでながら、これも記事の最後のパラにある通り、DI一致指数も100に達しました。CI一致指数の伸びに対する寄与について、プラスの寄与が大きい順に5つの指標を上げると、投資財出荷指数(除く輸送機械)、耐久消費財出荷指数、生産指数(鉱工業)、鉱工業生産財出荷指数、大口電力使用量と続くんですが、耐久消費財出荷がモロに駆込み需要である一方で、投資財出荷と生産財出荷については駆込み需要とは関係が薄く、むしろ、設備投資動向に連動する指標だと考えるべきです。

今回の消費増税前の駆込み需要は、2月の積雪による影響もあり、また、来年10月に2段階目の税率引上げもありで、1997年当時に比べてやや駆込みの規模が小さいと感じています。政府の経済対策もありますので、駆込み需要の反動を乗り切って、設備投資にスムーズに景気の牽引役がバトンタッチできれば、また、賃上げによる消費の押上げが図られれば、海外景気が好転しているだけに、さらに我が国の景気拡大が力強さを増すと私は大いに期待しています。
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