2014年05月19日 (月) 19:22:00

3月の機械受注は消費増税前の駆込み需要で大幅な増加を示す!

本日、内閣府から3月の機械受注統計の結果が公表されています。民間設備投資の先行指標となる船舶・電力を除く民需で定義されるコア機械受注は+19.1%増の9,367億円に大幅に増加しました。このうち、製造業は+23.7%増の3,846億円、船舶・電力を除く非製造業は+8.5%増の5,151億円とともに増加を示しています。まず、日経新聞のサイトから記事を引用すると以下の通りです。

機械受注3月19.1%増 基調判断を上方修正
内閣府が19日発表した3月の機械受注統計によると、民間設備投資の先行指標とされる「船舶・電力除く民需」の受注額(季節調整値)は前月比19.1%増の9367億円だった。プラスは2カ月ぶりで、伸び率は統計を遡ることができる2005年4月以降で過去最高だった。2月からの反動増に加え、年度末ということもあって大型案件が相次いだことなどが寄与した。
QUICKが16日時点でまとめた民間予測の中央値(6.2%増)を大幅に上回った。内閣府は機械受注の判断を前月の「増加傾向に足踏みがみられる」から「増加傾向にある」に上方修正した。
主な機械メーカー280社が製造業から受注した金額は23.7%増の3846億円と2カ月ぶりに増加した。その他製造業向けにボイラーやタービン、その他輸送用機械向けに航空機や運搬機械が伸びた。
船舶・電力を除いた非製造業から受注した金額は8.5%増の5151億円と2カ月ぶりにプラス。通信業からのコンピューターやその他非製造業からの航空機などの受注が増えた。
併せて発表した1-3月期の受注額は4.2%増の2兆5474億円と4四半期連続のプラスだった。4-6月期は製造業、非製造業とも底堅い設備投資が見込まれ0.4%増になる見通しだ。
同時に発表した2013年度の受注額(船舶・電力を除く民需)は前年度比11.5%増の9兆7030億円と過去最高の伸び率を記録し、2年ぶりに増加した。内訳は製造業が10.2%増、非製造業が12.1%増だった。


いつもの通り、いろんなことをとても適確に取りまとめた記事だという気がします。次に、機械受注のグラフは以下の通りです。上のパネルは船舶と電力を除く民需で定義されるコア機械受注とその6か月後方移動平均を、下は需要者別の機械受注を、それぞれプロットしています。影をつけた部分は景気後退期なんですが、毎度のお断りで、直近の景気の谷は2012年11月であると仮置きしています。

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実は、先月の統計発表時の4月10日付けのエントリーでは、「短期的には増加基調がピークアウトしている可能性」が否定出来ないと書いたんですが、3月統計では再び力強く増勢を示しています。単月の振れの激しい統計ですから、統計作成官庁の内閣府でも、基調判断がビミョーに揺れてしまい、1月統計までの「増加傾向」を2月統計では「増加傾向に足踏み」と下方修正し、そして、今日発表された3月統計では再び「増加傾向」に戻しています。さらに、4-6月期の受注見込みも+0.4%増の2兆5,586億円と、堅調な見通しとなっています。結局、2013年度のコア機械受注も2ケタ増でしたし、アベノミクスによる景気回復・拡大は雇用も拡大させつつ、設備投資にも点火し、要素需要を増加させる段階に達したと、私のような先行きを明るく見たいタイプのエコノミストは楽観視したいところです。もっとも、4-6月期はプラスとはいえ、3月の大幅増の後を受けて、消費増税の実施された4月統計は前月比マイナスに陥ることは覚悟すべきです。何せ3月統計なんですから、いくぶんなりとも消費増税前の駆込み需要の影響を受けている可能性は排除されません。いずれにせよ、もう少し統計の推移を見守る必要がありそうです。

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ついでながら、機械受注の参考グラフを2枚ほど示しておきたいと思います。上のパネルはコア機械受注の外数である官公需を、下は四半期ごとに公表される達成率を、それぞれプロットしています。公共事業については、私は詳しくないんですが、これこそピークアウトしたんでしょうか。また、達成率は経験則として90%あたりが景気転換点の分かれ目と言われますが、2012年のミニ・リセッションを終えてグングン上昇しており、今年2014年1-3月期には100%を超えました。
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