2014年11月11日 (火) 19:30:00

景気ウォッチャーと消費者態度指数と国際収支やいかに?

本日、内閣府から景気ウォッチャー消費者態度指数が、また、財務省から経常収支が、それぞれ発表されています。景気ウォッチャーと消費者態度指数は10月が、経常収支は9月が、それぞれ、最新データとなっています。まず、長くなりますが、関連する記事を日経新聞のサイトから引用すると以下の通りです。

10月の街角景気、現状判断2カ月ぶり悪化
4月以来の基調判断下げ

内閣府が11日発表した10月の景気ウオッチャー調査(街角景気)によると、足元の景気実感を示す現状判断指数は前月比3.4ポイント低下の44.0だった。悪化は2カ月ぶり。好不調の分かれ目となる50を3カ月連続で下回った。内閣府は街角景気の基調判断について「このところ弱さがみられる」との表現を新たに加え、今年4月以来、下方修正した。
10月の基調判断は「このところ弱さがみられるが、緩やかな回復基調が続いている」。前月の判断は「緩やかな回復基調が続いており、消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動減の影響も薄れつつある」としていた。内閣府は「家計の消費に慎重さがみられる」と指摘する。
現状判断では「消費税増税から半年になるが、消費を控えたり、より安い店を探す客が増え続けている」(中国・乗用車販売店)との見方や「この2-3カ月は消費税増税後の低迷から回復の兆しが見えてきたかと思われたが、足元では大きく後退している」(東海・百貨店)との声が聞かれた。
一方、2-3カ月後の景気を占う先行き判断指数は前月比2.1ポイント低下の46.6と、5カ月連続の悪化となった。円安に伴う輸入品の価格上昇や消費再増税への懸念などが背景にあり、「消費税率10%への引き上げに伴う心理的不安、生活必需品の価格の引き上げなどのため、買い控えが進行する」(東北・スーパー)などの見方のほか、企業経営でも「価格改定ができない一方、原材料価格の上昇はさらに加速しており、このままでは減益になる。価格改定ができなければより一層厳しい状況が続く」(中国・食料品製造業)などのコメントがあった。
内閣府は基調判断で、先行きについて「エネルギー価格の上昇などによる物価上昇への懸念などがみられる」と指摘している。
調査は景気に敏感な小売業など2050人が対象で、有効回答率は91.5%。3カ月前と比べた現状や2-3カ月後の予想を「良い」から「悪い」まで5段階で評価して指数化する。
10月の消費者態度指数1.0ポイント低下の38.9 3カ月連続で判断下げ
内閣府が11日発表した10月の消費動向調査によると、消費者心理を示す一般世帯の消費者態度指数(季節調整値)は38.9と、前月比1.0ポイント低下した。悪化は3カ月連続。内閣府は基調判断を「足踏みがみられる」から「弱含んでいる」に下方修正した。判断の引き下げは3カ月連続で、2009年10月から12月にかけて実施して以来となる。
指数を構成する意識指標のうち、「暮らし向き」「収入の増え方」「雇用環境」「耐久消費財の買い時判断」の4項目がいずれも前月比で低下した。4項目ともに指数が低下したのは9月に続いて2カ月連続。消費者心理の判断に「弱含んでいる」の表現を使ったのは、今年2月以来となる。1年後の物価見通しについては「上昇する」と答えた割合(原数値)は前月比0.5ポイント増の87.5と、4カ月連続で増加した。
調査は全国8400世帯が対象。調査基準日は10月15日で、有効回答数は5601世帯(回答率66.7%)だった。
4-9月の経常黒字2兆239億円 上期で過去最小
財務省が11日発表した2014年度上期(4=9月期)の国際収支状況(速報)によると、海外との総合的な取引状況を示す経常収支は2兆239億円の黒字だった。黒字額は前年同期の3兆810億円を下回り、年度上期としては現行基準で統計を比較できる1985年度以降で最小だった。海外投資などによる第1次所得収支の黒字は、下期を含む年度半期で過去最大となったものの、燃料や電子部品などの輸入増加で貿易赤字が大幅に膨らんだ。
上期の貿易収支は、輸送の保険料や運賃を含まない国際収支ベースで4兆3974億円の赤字。赤字額は前年同期の3兆7517億円を上回り、年度上期では現行基準で統計を遡ることができる1996年度以降で最大となった。輸出額は36兆1668億円で、金属加工機械や自動車を中心に前年同期比5.5%増加した。輸入額は6.7%増の40兆5641億円で、液化天然ガス(LNG)や半導体等電子部品の輸入増加が目立った。
サービス収支は1兆8152億円の赤字。旅行収支が訪日外国人観光客数の増加を背景に大幅に改善したものの、サービス収支全体での赤字額は前年同期に比べ1142億円増加した。一方、日本企業が海外投資などで得る配当や利子を反映した第1次所得収支は9兆1487億円の黒字だった。黒字額は前年同期の9兆183億円を上回り、下期を含む年度半期での比較でも1985年度以降で最大となった。
同時に発表した9月の経常収支は9630億円の黒字で、黒字額は前年同月比61.9%増加した。貿易収支は7145億円の赤字(前年同月は7135億円の赤字)で、第1次所得収支は2兆352億円の黒字。第1次所得収支の黒字額は9月としては過去最大だった。


いつもながら、よく取りまとめられた記事だという気がします。ただ、3つの記事を一気に並べるとかなり長く感じられるのも事実です。次に、景気ウォッチャーと新旧の系列の消費者態度指数のグラフは以下の通りです。いつもの通り、影をつけた部分は景気後退期を示しています。消費者態度指数のグラフについては凡例の通り、ピンクで示したやや薄い折れ線は訪問調査で実施され、最近時点のより濃い赤の折れ線は郵送調査で実施されています。

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景気ウォッチャーの9月の直近値の現状判断DIは前月のから▲3.4ポイント低下して44.0に、同じく先行き判断DIも前月から▲2.1ポイント低下して46.6になりました。引用した記事にもありますが、基調判断をより詳しく見ると、前月の「緩やかな回復基調が続いており、消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動減の影響も薄れつつある」から今月は「景気は、このところ弱さがみられるが、緩やかな回復基調が続いている」と下方修正しています。景気ウォッチャーの構成コンポーネントである家計動向関連、企業動向関連、雇用関連のすべてのDIが低下を示しており、水準としても50を3か月連続で下回っています。
供給サイドのマインドを示す景気ウォッチャーに対して、需要サイドのマインドである消費者態度指数も前月から▲1.0ポイント低下して38.9を記録しました。8月から10月にかけて3か月連続で累計▲2.6ポイント低下しており、引用した記事にもある通り、基調判断は「足踏み」から「弱含んでいる」に下方修正されています。需要サイドと供給サイドのいずれのマインドのソフト・データとも実体経済を反映して低下を示しています。

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経常収支のグラフは上の通りです。季節調整済みの系列をプロットしていますので、季節調整していない原系列に基づく引用記事とは少し印象が異なるかもしれません。青い折れ線グラフが経常収支を示しており、積上げ棒グラフがそれに対する寄与となっています。色分けは凡例の通りです。経常収支については第1次所得収支にけん引されて黒字を続けています。もっとも、貿易収支は赤字を続けており、大雑把に、消費増税前の駆込み需要に起因する1-3月期の大きな貿易赤字から、4-6月期はその反動により赤字幅を縮小させましたが、7-9月期には従来の貿易赤字の水準に戻っているように見えます。足元の現状をそのまま伸ばしただけの先行き見通しなんですが、毎月▲1兆円をやや下回り、▲8000億円前後の貿易赤字とゼロ近傍の小幅な黒字の経常収支が来年年央まで2-3四半期くらい続くのかもしれません。
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