2015年05月28日 (木) 19:57:00

4月の商業販売統計は消費増税の影響が一巡して増加を示す!

本日、経済産業省から4月の商業販売統計が公表されています。ヘッドラインとなる小売業販売は季節調整していない原系列の前年同月比で見て+5.0%増、季節調整済みの系列の前月比では+0.4%増を記録しています。まず、日経新聞のサイトから記事を引用すると以下の通りです。

4月の小売販売額は前年比5.0%増 大型店は9.5%増
経済産業省が28日発表した4月の商業動態統計(速報)によると、小売業販売額は前年同月比5.0%増の11兆5620億円だった。3月(確報)は9.7%減だった。
大型小売店の販売額は、百貨店とスーパーの合計で9.5%増の1兆6082億円。既存店ベースの販売額は8.6%増だった。既存店のうち百貨店は13.7%増、スーパーは6.3%増だった。
コンビニエンスストアの販売額は8.4%増の8792億円。既存店ベースは4.1%増だった。


いつもながら、コンパクトによく取りまとめられた記事だという気がします。次に、商業販売統計のグラフは下の通りです。上のパネルは季節調整していない小売販売額の前年同月比増減率を、下のパネルは季節調整指数をそのまま、それぞれプロットしています。影を付けた部分は景気後退期です。

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4月の小売販売は前年同月比で+5.0%に上りましたが、3月が▲9.7%でしたので、現時点ではまだ消費が本格的に回復軌道に戻ったとはいいがたいと受け止めています。上のグラフの下のパネルにプロットされた季節調整済みの小売販売指数を見ても、昨年8-9月ころからの下方トレンドを脱したことは現時点では確認できません。ただし、以前にこのブログに書いたように、1997年4月の消費増税の際には4月から翌年3月まで12か月連続の前年同月比マイナスが続きましたが、これと比べて昨年2014年4月の消費増税では小売販売の前年同月比は7月にはすでにプラスに転じていたわけで、むしろ、その後の消費の本格的な回復過程に戻るのに失敗した、と私は感じています。その大きな要因のひとつはすでに撤回された2段階目の消費増税であった可能性が高いと私は考えており、将来の増税に備えた消費の抑制ですから、リカード等価原理そのまま、という気もします。昨年の総選挙から、2段階目の増税が少し先に延ばされましたので、消費者マインドも少しずつながら回復してきており、今年のボーナスを含む賃上げによる所得の増加がどこまで消費をサポートできるかが先行きの動向を左右する重要な要因のひとつになるであろうと私は受け止めています。
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