2016年03月03日 (木) 19:24:00

3月8日に公表予定の2次QE予想は1次QEから小幅修正か?

今週火曜日の3月1日に法人企業統計が公表され、その他の指標と合わせて、ほぼ必要な統計が出たことから、来週火曜日の3月8日に昨年2015年10-12月期GDP速報2次QEが内閣府より公表される予定となっており、シンクタンクや金融機関などから2次QE予想がほぼ出そろっています。いつもの通り、顧客向けのニューズレターなどのクローズな形で届くものは別にして、web 上でオープンに公開されているリポートに限って取りまとめると下の表の通りです。ヘッドラインの欄は私の趣味でリポートから特徴的な文言を選択しています。可能な範囲で、足元の今年1-3月期以降を重視して拾おうとしています。明示的に取り上げているシンクタンクは、みずほ総研と第一生命経済研と伊藤忠経済研の3機関だけでした。それらについてはヘッドラインを気持ち長めに引用してあります。ただし、2次QEですから、アッサリした予測も少なくなかったのも事実です。なお、より詳細な情報にご興味ある向きは左側の機関名にリンクを張ってありますから、リンクが切れていなければ、pdf 形式のリポートが別タブで開いたり、ダウンロード出来たりすると思います。"pdf" が何のことか分からない人は諦めるしかないんですが、もしも、このブログの管理人を信頼しているんであれば、あくまで自己責任でクリックしてみましょう。本人が知らないうちにAcrobat Reader がインストールしてあって、別タブが開いてリポートが読めるかもしれません。

機関名実質GDP成長率
(前期比年率)
ヘッドライン
内閣府1次QE▲0.4%
(▲1.4%)
n.a.
日本総研▲0.5%
(▲2.1%)
2015年10-12月期の実質GDP(2次QE)は、設備投資が小幅下方修正、在庫投資、公共投資がそれぞれ下方修正の見込み。その結果、成長率は前期比年率▲2.1%(前期比▲0.5%)と1次QE(前期比年率▲1.4%、前期比▲0.4%)から下方修正される見込み。
大和総研▲0.4%
(▲1.6%)
10-12月期GDP二次速報(3月8日公表予定)では、実質GDP 成長率が前期比年率▲1.6%(一次速報: 同▲1.4%)となり、一次速報から下方修正されるとみている。
みずほ総研▲0.2%
(▲0.9%)
今後の景気を展望すると、2016年1-3月期については、IT関連需要の減退などが見込まれることから、景気の踊り場が続くと予想している。一方、4-6月期に入ると、国内生産の持ち直しとともに、景気は緩やかに回復基調に復するだろう。製造業部門の在庫調整は徐々に進捗しており、最終需要が底入れすれば、増産に向かいやすい状況にある。大手自動車メーカーが欧米向けの輸出用生産を増強する予定であることも、生産持ち直しの後押しとなるだろう。ただし、需要が下振れすれば、生産停滞が長期化するリスクも否定できない。特に、年明け後に金融市場が激しく変動したことから、円高・株安による輸出・個人消費の下押し、不確実性の高まりを受けた設備投資の先送りなどのリスクには注意が必要だ。
ニッセイ基礎研▲0.4%
(▲1.5%)
15年10-12月期GDP2次速報では、実質GDPが前期比▲0.4%(前期比年率▲1.5%)になると予測する。1次速報の前期比▲0.4%(前期比年率▲1.4%)とほぼ変わらないだろう。
第一生命経済研▲0.4%
(▲1.4%)
最近公表された経済指標も冴えないものが目立つ。鉱工業生産では1-3月期の減産が示唆された上、1月の個人消費は下振れ、輸出もぱっとしない。牽引役不在の状況は未だ解消されておらず、1-3月期の景気も低調なものにとどまる可能性が高まりつつあるようだ。景気持ち直しが確認されるには今しばらく時間がかかるだろう。
伊藤忠経済研▲0.6%
(▲2.3%)
2016年に入ってからは、中国の株価や原油価格が一段と下落、米国経済の先行きに対する懸念が強まり海外金融市場が不安定化、国内では円高・株安が進行するなど、内外情勢はさらに悪化している。日銀が1月に導入を決定、2月16日から適用を開始したマイナス金利は、国内金利全般を押し下げたものの、海外景気の悪化懸念や円高進行により国内景気の刺激効果が大きく減殺されている。頼みの綱であった春闘も、要求段階で昨年実績を下回る例が目立っており、少なくとも賃金の上昇ペースが加速する兆しは見られない。日本経済はデフレからの脱却が危ぶまれる状況となりつつある。
三菱UFJモルガン・スタンレー証券▲0.3%
(▲1.1%)
実質GDP成長率が、1次速報の前期比年率マイナス1.4%から同マイナス1.1%へと上方修正されると予想する。1次速報では、大半の需要項目が前期比マイナスとなる中で設備投資の堅調ぶりが目立ったが、2次速報でも同様の傾向が確認されるとみられる。
三菱UFJリサーチ&コンサルティング▲0.4%
(▲1.5%)
2015年10-12月期の実質GDP成長率(2次速報値)は前期比-0.4%と、1次速報値から変化はないと予想される(年率換算値では-1.4%から-1.5%に小幅下方修正)。けん引役が不在の中、景気が引き続き横ばい圏内にとどまっていることを確認することになろう。
三菱総研▲0.2%
(▲0.9%)
2015年10-12月期の実質GDP成長率は、季調済前期比▲0.2%(年率▲0.9%)と、1次速報値(同▲0.4%(年率▲1.4%))から上方修正を予測する。


ということで、上方改定と下方改定が相半ばしているように見えますが、私の見立てでは、一昨日のブログに書いた通り、ほぼ変更なしか小幅の下方修正と考えています。主因は法人企業統計に合わせた設備投資の下方改定であり、直感的には、大和総研かニッセイ基礎研あたりが近い印象です。また、足元の1-3月期から先行きについても見方が分かれており、みずほ総研では1-3月期は踊り場が続くとしても、4-6月期以降は緩やかながら回復基調に復すると見込んでいるのに対して、第一生命経済研と伊藤忠経済研では、「景気持ち直しが確認されるには今しばらく時間がかかる」ないし「デフレからの脱却が危ぶまれる状況」と見ています。みずほ総研ではそもそも10-12月期の2次QEで1次QEから上方改定と予想していますので、やや明るい方向で日本経済を見ている可能性があります。ですから、10-12月期の2次QEが上方改定か、下方改定かの違いはあるものの、私の先行き見通しはみずほ総研に近いものがあります。ただし、需要下振れのリスクは常にありますし、特に賃上げ動向には大いに関心をもっていたりもします。
下のテーブルの画像はニッセイ基礎研のリポートから引用しています。需要項目もGDPの仕上がりも私の実感にかなり近いと受け止めています。

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