2016年04月13日 (水) 19:23:00

まだまだ大きなマイナスが続く企業物価!

本日、日銀から3月の企業物価指数(PPI)が公表されています。ヘッドラインの国内物価上昇率は前年同月比で▲3.8%と、さらにマイナス幅が拡大してしまいました。まず、日経新聞のサイトから記事を引用すると以下の通りです。

企業物価指数、3月は3.8%下落 10カ月連続マイナス
日銀が13日に発表した3月の国内企業物価指数(2010年平均=100)は99.6で、前年同月比3.8%下落した。原油価格など国際商品市況の下落が続き、関連製品の価格を押し下げた。市場予想の中央値は3.5%下落だった。2015年度の国内企業物価は前年度比3.2%下落した。
3月の国内企業物価指数は前月比では0.1%下がり10カ月連続でマイナスだった。原油価格の下落に歯止めがかかり、2月の確報値(0.3%下落)からはマイナス幅が縮小した。
下落の大きな要因となったのは、電力・都市ガス・水道だった。前月までの燃料費の下落を受けて料金が下がった。豚肉や牛肉など農林水産物の価格も下落した。一方で銅や金、鉄くずの価格上昇を受け、非鉄金属やスクラップ類は前月比で上昇した。
円ベースの輸出物価は前月比で0.7%下落、前年同月比で9.1%下落した。前年比の下落幅は09年9月以来の大きさだった。輸入物価は前月比で1.0%下落した。前年比では20.2%下げ、09年10月以来の下げ幅だった。日銀は「契約通貨ベースでは原油価格の反転が物価を押し上げたが、円高進行で国内物価への影響は限られた」(調査統計局)としている。
企業物価指数は企業同士で売買するモノの価格動向を示す。公表している814品目のうち、前年同月比で上昇したのは290品目、下落は420品目となった。上昇品目と下落品目の差は130品目で2月から縮小した。


いつもながら、よく取りまとめられた記事だという気がします。次に、企業物価(PPI)上昇率のグラフは下の通りです。上のパネルは国内物価、輸出物価、輸入物価別の、下のパネルは需要段階別の、それぞれの上昇率をプロットしています。いずれも前年同月比上昇率です。影をつけた部分は、景気後退期を示しています。

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ヘッドラインとなる国内物価の前年同月比上昇率で見て、昨年2015年9月の▲4.0%の直近で最大のマイナスから、国際商品市況における石油価格の持ち直しなどを受けて、ジワジワと下落幅が縮小して来たんですが、今年2016年1月の▲3.2%の下落から、2月▲3.4%、3月▲3.8%と逆にマイナス幅が2か月連続で拡大しています。1月に日銀がマイナス金利の導入を決めて2月から実施され、私はそれなりの効果が出始めていると考えており、日銀でも、リフレ派の原田審議委員などは、今日の山口県金融経済懇談会における挨拶において、「マイナス金利は、量的・質的金融緩和と合わせて、所期の効果を発揮しています。」と指摘しています。同時に、「当初考えていたように物価は上がっていませんが、それは原油価格下落によるものです。原油価格が安定するとともに、物価は上がっていきます。」との見方を示しています。私も基本的にまったく同じ意見です。といいつつ、国際商品市況で石油価格が持ち直し始めているにもかかわらず、ここ2か月連続でマイナス幅が拡大しているのは、基本的に、米国における金利引き上げの先送りに伴う円高の進行に起因する輸入物価の下落の影響だと考えています。私の見立てでは、日銀の金融政策の方向性は決して間違っておらず、必要がある場合は追加緩和が模索されるものと期待しています。
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