2016年10月12日 (水) 21:48:00

3か月振りに前月比マイナスを記録した機械受注の先行きを考える!

本日、内閣府から8月の機械受注が公表されています。変動の激しい船舶と電力を除くコア機械受注の季節調整済みの系列で見て、前月から▲2.2%減の8725億円を記録しています。まず、日経新聞のサイトから記事を引用すると以下の通りです。

機械受注2.2%減 8月、3カ月ぶり落ち込む 基調判断据え置き
内閣府が12日発表した8月の機械受注統計によると、民間設備投資の先行指標とされる「船舶・電力を除く民需」の受注額(季節調整値)は前月比2.2%減の8725億円だった。QUICKが事前にまとめた民間予測(5.5%減)ほど落ち込まなかったが、3カ月ぶりに減少した。内閣府は機械受注の基調判断を「持ち直しの動きがみられる」に据え置いた。
製造業の受注額は4.0%減の3531億円と3カ月ぶりに減った。7月に大型案件があった鉄鋼業が62.3%落ち込んだ。前月に大きく伸びた化学工業は31.7%減、金属製品も52.3%減と反動が出た。
非製造業は5149億円と1.9%落ち込んだ。減少は3カ月ぶり。前月にネットワーク機器の更新・修繕需要が旺盛だった通信業が振るわず、農林漁業も低迷した。
前年同月比での「船舶、電力を除く民需」受注額(原数値)は11.6%増加した。
内閣府は民間企業の設備投資の先行きを示す「船舶・電力を除く民需」の7-9月期は前期比5.2%増を見込んでいるが、9月の実績が前月比横ばいにとどまっても7-9月期は8.5%増になる。「8月は減少したが、堅調に推移している」(景気統計部)という。


いつもながら、よく取りまとめられた記事だという気がします。次に、機械受注のグラフは以下の通りです。上のパネルは船舶と電力を除く民需で定義されるコア機械受注とその6か月後方移動平均を、下は需要者別の機械受注を、それぞれプロットしています。色分けは凡例の通りであり、影をつけた部分は景気後退期を示しています。

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船舶と電力を除くコア機械受注の季節調整済みの系列は前月比で▲2.2%減を示しましたが、引用した記事にもある通り、日経・QUICKによる市場の事前コンセンサスは▲5.5%減でしたから、3か月振りの減少とはいえ、反動減による落ち込みは小さく、上のグラフの上のパネルに見る通り、もともとが季節調整しようが、その季節調整済みの系列を移動平均しようが、かなり変動の大きい統計ですので、基調としては、統計作成官庁である内閣府の判断の通り、「持ち直しの動き」ということになるんだろうという気がします。ということは、ほぼ設備投資も先送りが終息して下げ止まって、この先、投資の拡大局面に向かう可能性が高まったと私は理解しています。コア機械受注の先行指標となっている外需についても、海外経済の動向などから、ほぼ底入れしていると考えるべきであり、投資の先行きは緩やかな増加基調と私は考えています。しかし、最大のリスクは為替です。現状では日銀の金融政策に支えられ、米国の金利引上げが先送りされているにもかかわらず、何とか円高が一服している印象ですが、海外ショックか国内ショックか、何が原因になるか私のは想像も出来ませんが、何らかの要因で為替が円高に振れると再び投資に対するマインドが、企業収益のチャンネルを通じて、マイナスの影響を受ける気がします。逆に、米国が順調に利上げに進めば円安に振れる可能性もあり、何らかの原因で円安が進めば投資の増加のピッチが速まる可能性もあります。その意味で、為替リスクは下方だけでなく上下どちらにも確認されます。
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