2016年10月26日 (水) 20:31:00

企業向けサービス価格指数(SPPI)はヘッドライン上昇率がわずかに加速!

本日、日銀から9月の企業向けサービス物価指数(SPPI)が公表されています。前年同月比上昇率で見て、ヘッドラインSPPI上昇率は+0.3%、国際運輸を除くコアSPPIは+0.4%と、小幅ながら上昇率が加速しています。まず、日経新聞のサイトから記事を引用すると以下の通りです。

9月企業向けサービス価格、前年比0.3%上昇 8月から伸び率拡大
日銀が26日発表した9月の企業向けサービス価格指数(2010年=100)は103.0と、前年同月比0.3%上昇した。人手不足感の強い土木建築サービスや労働者派遣サービスの価格上昇が寄与し、8月(0.2%上昇)から伸び率は小幅に拡大した。前月比では伸び率は横ばいだった。
国際商品相場の底入れもサービス価格上昇に寄与した。外航貨物輸送や国際航空貨物輸送は前年比では依然として2割超の下落だが、燃料費の上昇や鉄鉱石需要の回復などを背景に8月からは下げ幅が縮小した。
一方で宿泊サービスは8月から伸び率が鈍化した。宿泊費が既に高い水準にあることや、大型連休の日並びが前年よりも悪かったことが影響しているという。
日銀は「人手不足を背景に国内需給の改善は続くとみられるが、企業収益や外国人観光客の動向など、なかなか見通せない要素も多い」(調査統計局)としている。
全147品目のうち前年比の上昇品目数は56、下落品目数は56で同数だった。8月は下落品目が3品目多かった。


いつもながら、包括的によく取りまとめられた記事だという気がします。次に、SPPI上昇率のグラフは以下の通りです。サービス物価(SPPI)と国際運輸を除くコアSPPIの上昇率とともに、企業物価(PPI)上昇率もプロットしてあります。SPPIとPPIの上昇率の目盛りが左右に分かれていますので注意が必要です。なお、影をつけた部分は景気後退期を示しています。

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引用した記事にもある通り、前年同月比で見てSPPIヘッドライン上昇率は+0.3%と、前月からわずかながら上昇率が加速しています。まあ、計測誤差の範囲内でしょうし、ホンの少しだけ水面上に出たわずかなプラスの上昇率ですが、ヘッドラインの前年同月比上昇率を見て、5-6月に+0.1%を記録した後、7月+0.3%、8月+0.2%の後、本日発表の9月統計では+0.3%にわずかに前月から上昇率が加速しました。基本的に、人手不足に起因する物価上昇と考えられ、土木建築サービスや労働者派遣サービスをはじめとする諸サービスのプラス寄与が+0.05%あり、また、テレビ広告をはじめとする広告も寄与度で+0.04%を記録しています。加えて、ソフトウェア開発などの情報通信も+0.02%の寄与を示しています。ただし、この先グングンと物価上昇が日銀のインフレ目標に向かって加速するという局面とはとても考えられず、引き続き、物価上昇率は膠着した状態が続く可能性が高いと私は受け止めています。もっとも大きな下方リスクはやっぱり為替レートであり、急激な円高が進めば輸入物価の下落とともに需給ギャップも拡大し、物価にも景気にも何もいいことがないような気がします。
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