2017年06月27日 (火) 19:53:00

来週月曜日に公表予定の日銀短観の予想やいかに?

来週月曜日7月3日の公表を前に、シンクタンクや金融機関などから6月調査の日銀短観予想が出そろっています。いつもの通り、顧客向けのニューズレターなどのクローズな形で届くものは別にして、ネット上でオープンに公開されているリポートに限って、大企業製造業と非製造業の業況判断DIと全規模全産業の設備投資計画を取りまとめると下の表の通りです。設備投資計画は今年度2017年度です。ヘッドラインは私の趣味でリポートから特徴的な文言を選択しましたが、今回の日銀短観予想については、その設備投資計画に着目しています。ただし、三菱総研だけは設備投資計画の予想を出していませんので適当です。それ以外は一部にとても長くなってしまいました。いつもの通り、より詳細な情報にご興味ある向きは左側の機関名にリンクを張ってあります。リンクが切れていなければ、html の富士通総研以外は、pdf 形式のリポートが別タブで開くか、ダウンロード出来ると思います。"pdf" が何のことか分からない人は諦めるしかないんですが、もしも、このブログの管理人を信頼しているんであれば、あくまで自己責任でクリックしてみましょう。本人が知らないうちに Acrobat Reader がインストールしてあってリポートが読めるかもしれません。

機関名大企業製造業
大企業非製造業
<設備投資計画>
ヘッドライン
3月調査 (最近)+12
+20
<▲1.3%>
n.a.
日本総研+14
+23
<+3.8%>
2017年度の設備投資計画は、全規模・全産業で前年度比+3.8%と、前回調査対比+4.5%の上方修正を予想。良好な企業収益を背景とした潤沢なキャッシュフローに加え、低金利、維持・更新や省力化・合理化などに向けた投資需要が引き続き堅調なことから、例年の足取りに沿った上方修正となる見通し。2016年度後半に先送りされた投資需要が顕在化してくることも下支えに作用。もっとも、米国トランプ政権の政策運営など、海外情勢の不透明感が依然として残るなか、収益の伸びを上回るペースでの設備投資の増加は期待し難い状況。
大和総研+14
+23
<+2.1%>
2017年度の設備投資計画(全規模全産業)は前年度比+2.1%と、前回(同▲1.3%)から上方修正されると予想する。6月日銀短観の設備投資計画には、中小企業を中心に上方修正されるという「統計上のクセ」がある。これまで企業の設備投資計画を大きく修正するような設備投資需要の変化がなかったことから、今回は例年の修正パターン並みの結果になると想定した。総じてみると、短観で見る設備投資計画は底堅い結果となろう。
みずほ総研+13
+21
<+3.9%>
2017年度の設備投資計画(全規模・全産業)は、前年比+3.9%と、3月調査(同▲1.3%)から上方修正され、近年の6月時点の計画と比べても高い伸びになるとみている。既に公表されている4~6月期の法人企業景気予測調査によれば、2017年度の設備投資計画(ソフトウェアを除き、土地含む、全規模・全産業)は、前年比+0.2%と1~3月期調査(同▲10.2%)より上方修正されている。
ニッセイ基礎研+15
+22
<+4.2%>
2017年度の設備投資計画(全規模全産業)は、2016年度実績比で4.2%増と前回調査時点の1.3%減から上方修正されると予想。例年6月調査では、計画が固まってくることで大幅に上方修正される傾向が極めて強い。前回調査で、近年の3月調査での伸び率をかなり上回る計画が示されたことで発射台が高いだけに、今回調査でも近年の同時期の伸び率を上回る高い伸び率となるだろう。ただし、比較対象となる16年度実績が低いということを考慮すれば、実勢としては力強さを欠くとの評価になる。企業収益は改善しているが、海外情勢をめぐる先行きの不透明感が強い状況が続いており、現段階において投資を大きく積極化する動きは限られるとみている。
第一生命経済研+15
+26
<大企業製造業+14.1%>
<大企業非製造業+4.5%>
マクロの設備投資は上向いてきて、輸出・設備投資といった企業中心の景気拡大になっている。短観でも、2017年度の大企業・製造、非製造業はともにプラス計画となるだろう。企業の生産・営業用設備判断DIは、3月調査は中小企業が▲3の不足超となった。中小・非製造業は、2017年度こそマイナス計画であるが、2016年度実績ではしっかりと2桁プラスになるだろう。企業収益の好調さが、設備投資を後押しする格好である。
三菱UFJモルガン・スタンレー証券+14
+23
<大企業全産業+7.0%>
17年度の設備投資計画は、大企業(前年度比7.0%増)、中小企業(同18.5%減)とも、3月調査からの上方修正が予想される。もっとも、例年6月調査では設備投資計画が上方修正される傾向があり、今回予想される上方修正幅は、昨年6月における上方修正幅と大きく変わらない。好調な企業業績が、設備投資の回復をけん引しているものの、米国のトランプ大統領の経済政策や、英国のEU離脱方針などに不透明感が残る中、企業は設備投資計画の大幅な上方修正に踏み切れない模様である。
三菱UFJリサーチ&コンサルティング+15
+22
<大企業全産業+8.3%>
2017年度の計画については、大企業製造業は前年比+15.5%、非製造業では同+4.3%と、前回調査から上方修正されると見込まれる。将来、需要が伸び悩むと見込まれる国内から、需要の拡大が期待される新興国へ投資先を移す流れは変わらないが、企業の手元資金が潤沢であることや、人手不足が一段と深刻になる中で機械への投資の重要度が増すことが、国内の設備投資を押し上げるだろう。さらに、国内外の景気回復を背景に、2017年度は国内の生産能力を増強するための投資も増加すると予想する。
中小企業についても、製造業、非製造業とも上方修正され、製造業は前年比-5.0%、非製造業は同-22.0%になると見込まれる。製造業、非製造業ともに前年比マイナスであるものの、例年、計画は調査を経るごとに上方修正される傾向があるため、今後、マイナス幅は徐々に縮小していくだろう。
三菱総研+15
+22
<n.a.>
先行きの業況判断DI(大企業)は、製造業は+15%ポイント、非製造業は+22%ポイントと横ばいを予測する。国内外の実体経済の回復が業況を下支えするものの、米国を始めとする海外の政治・経済への不透明感や、地政学リスクへの懸念が残ることなどが企業マインドの重石となると見込む。
富士通総研+14
+23
<+4.1%>
2017年度の設備投資計画(全規模・全産業)は前年度比4.1%と、3月調査から上方修正されると見込まれる。人手不足の深刻化により、人手を機械やロボットに置き換える省力化投資に対する企業の意欲はより一層高まっている。これに関連して、物流効率化のための投資も活発化している。また、IoT関連の投資需要の高まりも顕著になっている。この結果、大企業製造業を中心に、過去の平均を上回って、3月調査から上方修正されると見込まれる。また、中小企業も例年並みに上方修正されると予想される。なお、2016年度の設備投資実績は、過去のパターンと同様、大企業では3月調査より下方修正されると見込まれる。


日銀短観のヘッドラインと目されている大企業製造業の業況判断DIは、少し過去にさかのぼると2012年10-12月期の景気転換点にほぼ一致して、2013年6月調査からプラスに転じています。大企業非製造業では2011年9月調査から一貫してプラスを続けています。その上で、この2017年6月調査では3月調査から業況判断DIはわずかながらさらに上昇を示すと予想されています。先日の内閣府の景気動向指数研究会でも、2012年11月に暫定的に同定した第15循環の景気の谷以降のCI一致指数やヒストリカルDIを見る限り、2014年3月に景気の山は設定されず、第15循環の景気の谷以降景気の山は設定されない、と結論していますし、少なくとも企業マインドの観点からはこの結論をサポートし、加えて、足元から目先の今年中くらいの短いスパンでは、少なくとも日本経済において自律的な景気の転換は見通しにくい、と私は考えています。上のテーブルに取りまとめたシンクタンクなどの日銀短観予想の通りです。同時に、設備投資についても、まだ多くの中堅・中小企業で計画が取りまとめられていなかった3月調査から大きく上方改定されると見込んでいます。
下のグラフはニッセイ基礎研のリポートから設備投資計画 (全規模全産業)を引用しています。

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